帰国の佐々木麟太郎「向き合って決めることが宿命」 王会長が熱烈ラブコールのソフトバンクと福岡面談へ
昨秋のNPBドラフト会議でソフトバンクから1位指名された米スタンフォード大の佐々木麟太郎内野手(21)が29日、一時帰国して羽田空港で取材に応じた。7月1日から2日間、福岡でソフトバンクと面談すると明言。MLBドラフト会議でも指名候補に挙がっているスラッガーは、7月中に次の進路が決まる見通しだと語った。佐々木の帰国の先立ち、王貞治球団会長(86)は改めて熱烈なラブコールを送った。
実に律義だった。搭乗便の到着が遅れ、集まった38社68人の報道陣に佐々木は「遅れてすいません!」と丁寧に頭を下げた。一時帰国して羽田空港で応じた取材。佐々木の一面が垣間見えた。
これから次の進路選択へ向けた動きが慌ただしくなる。「帰国したばかりでまだ実感はないですが、次の人生の選択がかかっている。1カ月以内に次の道が見えてくる。プレッシャーもありますが、楽しみの方が多いです」。7月1、2日に福岡を訪問し、ソフトバンクと面談、施設見学などを行うと明かした。
福岡は今回が初訪問になる。球団には自身のスタイルとマッチするという印象を持っている。「日本を代表する強いチームで心配することが少ない。入ってみないと分からないが、打撃に特化していてプレースタイルとマッチしてくると思う」。米大学野球のアトランティック・コースト・カンファレンス(ACC)で2年目を迎えた今季は54試合に出場し、16本塁打、47打点。昨季の52試合で7本塁打、41打点を上回った。「長打力は後でつけられるものではない」と能力を評価する王貞治球団会長も佐々木の帰国に先立ち、改めて熱烈なラブコールを送った。この日、都内でのイベントに出席した際に「大谷君(ドジャース)なんかの活躍を見れば、どうしてもメジャーに対する魅力はあるんだろうけど、日本で弾みをつけてからアメリカに行ってほしいなと思う」と熱弁した。
佐々木は7月11、12日にMLBドラフト会議も控えている。今月参加した指名候補がパフォーマンスを披露する「ドラフトコンバイン」では、打球飛距離は全体2位の約140メートル、打球速度は同4位の数値を叩きだしてアピールした。ソフトバンクとの契約締結期限は7月末。佐々木にはプロ入りを先送りして大学に残るという選択肢もある。「まだまだ今後が不透明で大学に残るオプションもつくっていただけた。この1カ月、ストレスは多いと思うが、向き合って決めることが宿命と思います。三つの選択肢に感謝し、まずは決めたい。後日、追って連絡します」と思いを語った。 (井上 満夫)
〇…王会長は都内のホテルで「第32回世界少年野球大会」の記者発表に出席した。理事長を務める「一般財団法人世界少年野球推進財団(WCBF)」が主催し、7月30日から千葉県成田市で開催。日本を含む11カ国の子供たち80人が集まる。初参加のスロバキアを加えて参加する国・地域は計101に広がり、「今はW杯で大盛り上がりですが、我々は野球を愛好する者として、青少年のために野球の輪を広げるために頑張らないと。子供たちの顔を見るのが楽しみ」と心待ちにした。

