【これからの見通し】月末・四半期末を控えて動きにくい展開に

 東京市場は総じて小動きだった。ドル円は161円後半で先週末の水準を踏襲しつつ小動きとなり、円安・ドル高水準を維持した。日本の5月小売売上高は前月比+1.9%、前年比+5.3%と堅調だったが、月末・四半期末のフローが優勢となるなかで市場には特段の反応はみられなかった。日経平均は小幅安で推移し、国内外のニュースや地政学報道は材料視されず、全体として静かな相場が続いた。

 この後の海外市場でも、月末・四半期末のフローが主役となり、方向感は出にくいとみる。欧州時間にはユーロ圏のマネーサプライM3や景況感指数、英国の消費者信用残高などが控えるが、いずれもCPI本番前の小粒な材料に留まる。ユーロやポンド相場のトレンドを左右するほどのインパクトは見込みにくい。NY時間にかけてのインド鉱工業生産も主要通貨への影響は限られるだろう。

 ドル円は162円を試すよりも、高値圏レンジを維持しつつ、介入警戒を伴う神経質な展開が続きやすい。海外勢も月末要因を意識し、無理なポジション拡大は避けるものとみられる。

 地政学面では、ホルムズ海峡の管理をめぐって米・イランの対立が再燃している。しかし、米・イラン協議は予定通り進む見通しだ。原油相場が落ち着いている限りリスクオフに傾く展開は想定しづらい。足元でのNY原油先物は70ドル前後で推移している。

 今週を通じたイベントとしては、ECBフォーラムでのウォーシュ米FRB議長講演が注目されている。そして一連の米雇用関連指標(消費者信頼感・JOLTS・ADP・ISM・雇用統計)が控えるため、トレンド形成はイベント確認後に先送りされそうだ。今夜は月末フローを主軸としたレンジ取引が続き、軽めの回転売買が中心となりそうだ。

minkabu PRESS編集部 松木秀明