【FRaU編集部】W杯5大会連続代表入りが決まった長友選手の専属シェフが自分のレシピを封印「佑都さんがいつもよりうまい」と言ったから揚げ

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プロサッカー選手、長友佑都

サッカーに詳しくない人でさえ、その名を知らない人は少ないのではないだろうか。

日本代表通算出場数は歴代上位。そして幕を切って落とされる「FIFAワールドカップ2026」では39歳にして見事メンバーに選出された。5大会連続出場を達成しているのはメッシやクリスチアーノ・ロナウドなど、サッカー界に名を残すわずか数名しかいないほど歴史的な記録で、アジア人初の快挙だ。

長きにわたり日本の主力選手として活躍し、左サイドバックのシンボルとも言える存在の長友選手だが、海外での実績も目覚ましい。名門インテル・ミラノでレギュラーとしてプレーし、日本人として異例の約7シーズンにわたる長期在籍を実現した。

39歳を迎えてもなお、日本代表に選ばれるほど高いパフォーマンスを維持する長友選手。類まれな才能に加え、彼が賞賛される理由は、“プロ意識”が非常に高く、日々怠ることなく努力をし続ける姿勢にあるのではないだろうか。

日本人選手としていち早く“体幹トレーニング”を取り入れ、食の重要性を徹底したのも彼だ。そんな長友選手が、「もう一人の恩人」と公言する人物がいる。それが長友選手の専属シェフ・加藤超也さんだ。

今では長友選手に限らず、世界で活躍するトップアスリートからも全幅の信頼を寄せられる加藤シェフ。このたび自身3冊目となる、とり肉に焦点をあてたレシピ本『鶏が主役! 超タンパクめし』(主婦の友社)を刊行した。

FRaUwebでは刊行を機に加藤さんにインタビューを実施。鶏肉の重要性や、スポーツをする人や、成長期を迎える子どもにとって「たんぱく質」を摂取することの意味、さらにはアスリートをサポートする立場として、食に対する哲学やこだわりを、本書に掲載されたレシピとともにお届けしていく。

プロテインの語源はギリシャ語で“大切な”

アスリートの食事をサポートする加藤シェフはなぜ、数ある食材の中で「鶏」を選んだのだろうか。書籍タイトルからたんぱく質が豊富であることは想像できるが……。

「たんぱく質は英語で『プロテイン』と言います。その語源はギリシャ語の『プロテイオス』で、“もっとも大事”、“大切な”という意味があるんです。昔から、それだけ重要な栄養素だと考えられてきました。

よく『ご飯をしっかり食べましょう』と言いますが、ご飯茶碗で何杯食べたかより、たんぱく質をどれだけしっかり摂取できているかを意識するほうが大切だと思っています」(加藤超也さん、以下同)

そこで加藤シェフが注目をしたのが「鶏」だった。

「家庭でたんぱく質をしっかり摂るには、価格面も考えなくてはなりません。それから毎日のことになりますから、調理のしやすさも大切です。その点でいうととり肉は、そのすべてがそろっている食材なんですよね。さらに卵を使った料理もありますから、レパートリーも多く、無理なく続けやすい。家計の応援にもなると思ったので、鶏をテーマにした一冊にしました」

成長期にもっとも必要な栄養素

人間にとって大切な栄養源であるたんぱく質は、体がつくられる成長期の子どもにとってはさらに重要であると話す。

「身長が伸びていく時期なので、骨を強化するカルシウムとビタミンDは欠かせません。それから血液の循環や活動量が増えるので、鉄分も必要です。そして何より、筋肉を作るたんぱく質は非常に重要な栄養素で、成長期の子どもには積極的に取り入れてほしいと思います」

早速、本書に掲載されている鶏が主役のレシピの中から、まずは「から揚げ」を紹介する。

長友選手も大好きなメニューで、“暫定1位”だという。ぜひ参考にしてみてほしい。

「加藤家のから揚げ」

佑都さんが好きなから揚げ、暫定1位です。

このレシピは完全なる僕の 「母の味」。

久々に青森の実家で食べさせてもらい、改めておいしいと感じて紹介します。

焼き肉のたれがガツンとしたうまさの秘訣なのですが、

このレシピは地元で有名な 「スタミナ源たれ」を使っているんです。

皆さんにこのたれを紹介したい!という熱量も込めてお届けします。

【材料(2人分)】

鶏もも肉(皮あり)…500g

A

・市販の焼き肉のたれ…大さじ1と1/2

・みりん、しょうゆ…各大さじ1

・めんつゆ(3倍濃縮) 、砂糖、酒…各大さじ1/2

・米粉…大さじ2

かたくり粉、好みの油…各適量

レモンのくし形切り…1切れ

【作り方】

(1)下準備をする

鶏肉は余分な脂肪や筋をとり除き、一口大に切ってボウルに入れ、 Aを加えてよくもみこむ。ふんわりとラップをし、冷蔵室に30分ほどおく。揚げ鍋に油を注ぎ、中温(菜箸を鍋底に当てて、ぷくぷくと細かい泡が立つ程度) に熱し始める。

(2)鶏肉に粉をまぶす

バットにかたくり粉を入れる。(1)の鶏肉を加えて全体にまぶし、余分な粉をはたきながら別のバットにとり出す。

(3)あられごろもを作る

(2)の粉が残ったバットに水適量を加えてかたくり粉適量を足す。指でつまみ上げるようにしてだまを作り、(2)の鶏肉を戻し入れて全体にまぶす。

(4)揚げる

(1)の揚げ鍋に(3)を1つずつゆっくりと入れ1分ほど加熱する。上下を返し、ときどき空気にふれさせながらカリッとするまで揚げる。油をきって器に盛り、レモンを添える。

【超うま】

鶏の皮をピンとはるイメージで粉をまぶすと、肉の水分が抜けづらくふっくらジューシーに揚がります。

長友佑都選手が絶賛するから揚げ

実はこのから揚げ、加藤さんのお母さんが昔から作っていたレシピ。いわゆる“おふくろの味”だ。

「何年か前、実家に帰省した際に、母が久しぶりに作ってくれたんです。とても美味しかったので、作り方を教えてもらいました。調味料は目分量であることが多かったので、それを僕がレシピに落とし込んで佑都さんに作ってみると、

『あれ、なんかいつものから揚げよりうまいんだけど』

と言いながら食べてくれました。以来、母親のレシピが定番に。加藤家の“おふくろの味”を美味しいと言ってもらえて、とても嬉しいのですが……。これまでの僕のレシピは封印しました。でも『今日もお疲れさま!超回復めし』で紹介している僕のレシピも、塩麹で肉が柔らかくなっていて、とても美味しいんですよ!」

から揚げを美味しく作るコツ

加藤家“おふくろの味”を再現したから揚げの特徴は、下味に焼肉のたれを使用していること。

「ガツンとしたうまさの秘訣は焼肉のたれ。僕の地元・青森では有名な『スタミナ源たれ』を使うと、このレシピの再現度がより一層、高くなります」

さらに加藤さんがより美味しくなるようにアレンジを加え改良した。

「時間が経ってもカリッとした食感が持続するように、衣に米粉を加えています。から揚げは、お弁当でも人気のおかずだと思いますが、作ってから食べるまで、時間が開きますよね。少しでもカリッとした食感を残してあげられると思います」

揚げ物には“きれいな”油

揚げ油に関して、種類は問わないという加藤さん。それよりも古い油は使わないでほしいと話す。

「繰り返し使うことで、油自体にダメージが起きます。それは酸化状態になった油を体内に入れることを意味します。きれいな油で揚げることによって、そのリスクが軽減することができます。油の種類にこだわるより、繰り返し使用することを避けたほうがいいかもしれません。

アスリート=揚げ物NGと言われがちですが、それは古い油を使用している揚げ物のことを言っています。きれいな油で揚げてあれば、食べたいものを我慢しなくて済むこともあるんです。佑都さんにも、試合と試合の合間やオフの日など、少しリラックスして過ごすタイミングによく作っています」

【加藤超也(かとう てつや)プロフィール】

株式会社Cuore所属。2016年に長友佑都選手の専属シェフに就任し、以降は世界各国に同行しながら、日々の食事づくりや栄養面のアドバイスを通じてサポートを続けている。現在も長友選手のコンディション管理を食の面から支え、39歳でW杯日本代表入りを果たす身体づくりを、たんぱく質と良質な脂質を意識した食事で後押ししている。

※レシピは『鶏が主役!超たんぱくめし』より抜粋

取材/笹本絵里(FRaUweb)

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