阪神・立石正広 今季最多観衆の甲子園で初のお立ち台「早く立ちたかったので最高の気分です」
◇交流戦 阪神1─0楽天(2026年6月6日 甲子園)
土曜日の甲子園がゴールデンルーキーの晴れ舞台になった。子供に野球の魅力を伝えるイベントで、ユニホームもラッキーセブンの風船も甲子園グリーンに染まっていた。今季最多4万2645人の大観衆の声援を、阪神の背番号9が受け止めた。
ヒーローインタビューは東京ドームの巨人戦で経験したが、甲子園でのお立ち台は初めて。「立石正広です。早く立ちたかったので最高の気分です」。第一声にスタンドが再び盛り上がった。その景色をしっかり目に焼き付けた。ここが自分のホーム。今後も忘れることのない瞬間だ。
「うれしかったです。あまり人前でしゃべるのが得意なタイプじゃないけど、何回も立てるように頑張りたい。トラッキー人形はずっと欲しいと言っていたお母さんにあげます」
一振りで虎の子の1点を叩き出した。熊谷の三盗成功で築いた5回1死三塁の好機。ファウルで2球粘り、フルカウントから早川の147キロ直球を左前に運んだ。前日5日の甲子園初タイムリーに続く2試合連続の適時打。単独首位浮上のV打となった。
「チャンスで回していただいたので、何とか事を起こそうと思った。前進してる分、間が広く感じて気持ちが楽になった」
この日は創価大時代に使っていたバットを持ち出していた。ボールを捉えるミートポイントが自身の体寄りにあり、最短距離でバットを出すことでボールをギリギリまで引きつけて打つことができる。1打席目、2打席目と連続三振に倒れた反省から、さらにバットを短く持っていた。佐藤輝も「打球音が違う」と認めるスイングと捨て身の姿勢が決勝打につながった。
「チャンスを逃している場面もまだいっぱいある。これから勝負強いと言われるようになりたい」。ドラマは始まったばかりだ。(鈴木 光)
○…立石(神)がスコア1―0の決勝打。2リーグ制後、阪神ルーキーの1―0勝利打点は56年大津、57年並木、59年村山、69年田淵が各1度、23年森下が3度記録して以来6人目、8度目で、交流戦では初めてだ。なお、立石のV打は5月23日巨人戦以来2度目で、勝利投手はともに村上。
≪尊敬している選手は佐藤輝明選手≫「STADIUM HEROES DAY」のイベントで行われたファンクラブキッズ会員の子供によるインタビューにも立石は丁寧に応じた。小5の林翔太さんに好きな野球道具を聞かれると「バットが好きです」と答え、小5の大平琴葉さんの「プロ野球選手で尊敬している選手とその理由を教えて」という質問には「阪神の選手全員」と前置きした上で「佐藤輝明選手です。ずっと打っているのですごいから」と回答。スタンドを盛り上げた。
▽STADIUM HEROES DAY 今季が初開催のイベント。「野球を愛するすべての人が、主役になる日。」をテーマに、選手だけでなく、球場運営を支えるさまざまなプロフェッショナルを「ヒーロー」と位置づけ、子供たちに野球の魅力を伝える。6月5〜7日の楽天3連戦で選手をはじめ球場運営に携わるスタッフが、甲子園を象徴するグリーンを基調としたユニホームを着用するほか、小学生以下を対象とした場内アナウンスやグラウンド整備体験。元NPB審判員による講座などを開催。7回の攻撃前にはグリーンのジェット風船が打ち上げられる。

