実業家でインフルエンサーの黒木麗香被告(38)

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 法人税など約1億5700万円を脱税した罪に問われている、実業家でインフルエンサーの黒木麗香被告(38)。

【写真】ピンヒールにスーツ姿で東京地裁に登場した宮崎被告。“赤白フェラーリ”インスタ投稿、など

 前の記事では、5月14日に東京地裁で行われた被告人質問において、黒木被告が「法務や税務の知識がなく、(知り合いに)任せてしまった」と脱税に至った経緯を語り、起訴内容を全面的に認めて謝罪した様子を報じた。

 しかし、事件は思わぬ方向にも広がってしまった。

 公判で、黒木被告が国税局の男性査察官から取り調べ時にセクハラを受けたと告発したのだ。しかしながらNEWSポストセブンの取材に対し、国税局は「本件を査察調査として確認していますが、セクハラの事実はありません」と真っ向否定。果たして"巨額脱税"の実態は明らかになるのだろうか──。

 本記事では法廷で明かされた「脱税したカネの行方」や、厳しい求刑の詳細についてレポートする。【前後編の後編。前編から読む】

「個人的には使っていない」と主張

 弁護人から「所得はどのように使ったのか」と問われると、黒木被告は以下のように答えた。

「個人的には使ってないです。報道ではブランドバッグやフェラーリとか言われてますけど、違います。経費計上されています。役員報酬と真っ当な経費以外は使い込んでいません」

 脱税した資金は会社の事業資金にあてたと主張し、ハイブランド品や高級車への流用疑惑を真っ向から否定した。また、請求書や領収書について「おかしいとは思わなかったのか?」問われると、

「普通に行われることだと思っていました。税理士さんに申告が遅れるのはコロナだから大丈夫だと言われました。自分でわかっていなかった、把握できていませんでした」

 と明かした。

10キロの激痩せ「生きる価値がない」と感じたことも

 事件報道後、「広く報道され、社員、家族、子どもに迷惑をかけたと思っています。(中略)生きる価値がないと思ったこともありました」と心情を吐露。周囲に迷惑をかけたり、毎日のように届く誹謗中傷・脅迫などが重い心労になったようだ。
「10キロくらい痩せました。血圧が80いかないくらいの時もありました。でも、会社のためにも子どものためにもそうは言ってられない……」
 再びハンカチで涙を拭う黒木被告。その姿からは、以前よりもほっそりとした華奢な印象を抱いた。検察側が、「なぜ最終的に自白に転じたか」を問うと、「検察官に諭された」と明かした。

「初めは私が認めると色んな人に迷惑がかかると思っていましたが、『後悔するのと反省するのは違う、反省するために認めてどこが悪かったか探っていこう』と諭されました」

「懲役2年6か月」の求刑

 検察側は論告で「多額の架空経費を計上する手口は計画的かつ常習的で悪質」と指摘。

 社会に影響力を持つインフルエンサーによる脱税事件であることから、「脱税は割に合わないと社会に周知せしめるため、厳罰をもってのぞむ必要がある」とし、黒木被告に懲役2年6か月を求刑した。

 一方の弁護側は、すでに別会社から借金をして税金を全額納付しており、延滞税や加算税なども支払う意思があること、4人の子どもがいることなどを理由に執行猶予付き判決を求めた。

 最後に黒木被告は、涙ながらにこう締め括った。

「絶対に2度としません。自分の知識不足、甘かった認識があります」「しっかり納税し、胸を張って生きていきます。迷惑をかけてしまったことを深く深くお詫び申し上げます。立派な母親と経営者になる。本当に申し訳ございませんでした」

 かつての華やかなカリスマワーママへの判決は、7月15日に言い渡される予定だ。

(了。前編から読む)