戸建住宅を建てる際、悩む人が多いのが「洗濯物を干すスペース」問題。整理収納アドバイザー1級で住宅収納スペシャリストの資格をもつ武井優音さんは、家づくりの際、室内干しを前提にした間取りにしたことで「家事がぐっとラクになった」そう。今回、武井さんが実感した間取りのメリットと、ラクを最優先にした「洗濯ルーティン」について教えてもらいました。

室内干しを前提にした家づくり

わが家は、筆者、夫と長男(11歳)、二男(9歳)の4人暮らし。5年前にハウスメーカーで2階建ての注文住宅を建てました。1階にはLDKと隣に趣味室、玄関、トイレ。そして2階には、浴室、洗面所、ランドリールーム、ウォークインクローゼット、子ども部屋、寝室、トイレがあります。

【間取り】浴室、洗面所、ランドリールームが配置された2階部分

新居では、天気や時間に振り回されないよう「室内干し前提」の暮らしにすると決め、間取りから考えました。2階に水回りとランドリー、収納をまとめたことで洗濯動線がシンプルに。

実際に暮らしてみると、家事のペースが崩れにくく、花粉の多い地域でも安心して洗濯できています。今回は、わが家の間取りと洗濯ルーティンから、室内干しを前提にしてよかった理由をまとめます。

室内干し前提で間取りを考えたら家事がラクに!

新居では、「室内干しありき」の暮らしにすると決めて、間取りから考えました。外干しを前提にすると天気や時間に左右されやすく、家事が“追われるもの”になりがち。だからこそ、できるだけ時間に追われず、家事をラクに回せる仕組みをつくりたいと思ったのです。

わが家は2階に洗面所とお風呂があり、その隣にランドリールームをつくりました。さらに2階にクローゼットもあるので、「洗う→干す→しまう」が同じフロアで完結します。

この動線がとにかく快適。洗濯は毎日、もしくは数日に一度必ず発生する家事なので、動線が散らばっていると地味に負担になりますよね。

過去に1階で洗って2階で干す暮らしも経験しましたが、階段の上り下りのしんどさを感じました。洗濯物は濡れていると重いし、量が多いと何往復にもなりますよね。

だからこそ、水回りと干し場、しまう場所まで2階にまとめたことで、階段の上り下りがなくなったのは大きな変化でした。体がラクだと、洗濯・片付けのハードルが下がることを実感しています。

5年暮らしてわかった、室内干しのリアル

室内干しにするとなると、「湿気がこもらないか」「壁紙が傷まないか」「カビが心配…」と不安になる人も多いと思います。筆者も間取りを考える段階で、その点は気になっていました。

しかし実際に暮らしてみると、湿気はとくに感じず、5年経っても壁紙に異常はありません。中国地方の温暖な地域に住んでいるため、湿気が気がかりだったのですが、大きな心配はいりませんでした。

わが家のランドリールームには、天井に吸気口があり、窓もあります。天気のよい日は窓を開けておくと風がとおり、乾きもよりよくなります。

もちろん、直射日光の外干しの方が乾くスピードは早いと思います。ただ、室内干し前提の暮らしにしてよかったのは、「急いで取り込まなきゃ」という焦りが減ったこと。

取り込む手間がないこと、干しっぱなしにできることで洗濯のストレスはかなり軽くなりました。

ラクを最優先にした「洗濯ルーティン」

わが家の洗濯は、大体以下の流れで回しています。

夜、お風呂後に使ったタオルなどを入れてドラム式洗濯機を回し、乾燥まで設定してそのまま運転。

朝に取り出し、その日のお風呂上がりに使うタオルは浴室ドアにかけて、下着類は同室にある家族それぞれのパジャマ入れに入れる。残りは畳んで、同室内もしくは横の洗面所にある引き出し収納にしまう。

室内干ししたいものは洗ってランドリールームに干す。

1度目の洗濯は、ほぼこの部屋から動きません。

2回目の洗濯も、できるだけ“ラク”に寄せています。

乾いた子どもの服は、同じ部屋のラックにそのまま掛け直す。大人のシャツなどは、ハンガーのままクローゼットへ移動させる。

ズボンなど畳むものの収納は、夕方から夜にかけてやることもあれば、翌朝にやることも。

さらに、夕方や朝まで干していると、乾いた靴下などをほかの家族が取っていくことがあり、結果的に、私が畳む量が減って家事がラクに! 完璧に片付けなくても、暮らしが回る仕組みになっています。

そして、この「完璧じゃなくても回る洗濯」を実現できたのは、室内干しを前提にして、ランドリールームを“独立したスペース”として間取りに組み込んだからこそだと思っています。じつは、ほかのスペースを削って確保した場所ですが、その判断は大正解でした。

●ランドリールームを設置して「想定外」だったこと

こちらは廊下からの眺め。忙しい日は洗濯物がかけっぱなしになることも。

しかし、生活空間とは別の場所に干せると、いつもリビングはスッキリしていて急な来客があってもあわてなくてすみます。自分が取り組みたいタイミングでできる快適さがあります。

そして想定外によかったのが、洗濯物に花粉がつかないこと。

引っ越した地域は花粉が多く、花粉症がひどい息子のことを考えると、室内干しの空間をつくって本当によかったと思います。

室内干しは、天気に左右されず家事を回すための“戦略”。家事ラクにも家族の快適さにもつながりました。