《愛子さまの表情がわからない》天皇ご一家の福島訪問で「100メートルの壁」宮内庁の“過剰配慮”に抱いた違和感
社会の変化と共に、国民が抱く「皇室像」もまた変遷を遂げてきた。しかし、先日の被災地訪問で目撃された光景は、長年現場を知る記者たちをも絶句させるものだった。
【写真】天皇ご一家と奉迎者との距離が「100メートル」はあったという原子力災害伝承館での一幕
「4月6日に東日本大震災の被災地として福島を訪れた際のことです。JRの駅に集まった奉迎者や皇室担当記者たちの口からは、“遠すぎる”という困惑の声が相次ぎました」(皇室担当記者、以下同)
宮内庁はスケジュール管理に過敏になっている
報道陣との距離はもちろん、一般の奉迎者ともかなりの距離を置く設定がなされていたという。その違和感が決定的になったのは、ご一家が「東日本大震災・原子力災害伝承館」を訪問された際の一幕だった。
「当日はあいにくの曇り空で、海風が強く吹きつける厳しい寒さでした。多くの人々がご一家を一目見ようと長時間待ち続けていたのですが、いざお出ましとなると、人々とご一家との距離は100メートルほども離れていたのです。これでは、愛子さまの表情を伺い知ることすら困難だったはずです」
施設の入り口から公道までの構造上の理由はあったにせよ、皇族側から歩み寄る工夫はできなかったのだろうか。長年、皇室を取材し続けてきた報道関係者は、今回の「距離感」に強い違和感を隠さない。
「昨今、宮内庁はインスタグラムの運用を開始するなど、国民との距離を縮めることに腐心しています。その裏で、現場の奉迎者をここまで遠ざけるというのは、明らかな矛盾を感じざるを得ません」(皇室報道関係者、以下同)
なぜ、このような「断絶」が起きたのか。宮内庁側の“過剰な配慮”を指摘する。
「現在の天皇ご一家は、皇族方の中でも特にお一人おひとりと丁寧にお言葉を交わそうとされる方々です。もし距離を近く設定すれば、予定を大幅に超過するほど熱心にお声がけをされる可能性があります。分刻みのスケジュールで動く被災地訪問において、宮内庁側はそうした“遅延”を避けたいという思惑があったのかもしれません」
実際に伝承館内でのご懇談でも、ご一家は予定時間を過ぎても熱心に耳を傾け続けていらっしゃった。こうした“丁寧さ”ゆえに、宮内庁側はスケジュール管理に過敏になっているのかもしれない。
「しかし、それでは本末転倒ではないでしょうか。皇族方の被災地訪問の本義は、震災の記憶を紡ぎ、現地の人々を勇気づけることにあります。警備や運営上の不安は理解できますが、100メートルもの隔たりをつくった今回の対応は、あまりに配慮を欠いていたと言わざるを得ません」
国民との心の距離を縮めたい――。そう、思うのであればSNSの発信に熱を入れるだけでなく、目の前にいる一人ひとりの眼差しに向き合う姿勢を忘れてはならない。
