「食がブツンと途切れる」令和の百姓一揆が全国16か所で展開 農家と消費者が危機感共有
日本農業の危機的状況を訴える「令和の百姓一揆」が29日、都内で行われました。開催は去年に続き2回目。29日は全国各地でも運動が展開され、農家や消費者が、ともに日本の農業と食料を守ろうと訴えました。
コール「農家に補償を!所得の補償を!農業守ろう!」
東京都内のビル街で列をなすトラクターやのぼり旗を持つ人たち。「令和の百姓一揆」と題した活動は、農民、農村が消えようとしている現状を打開しようと開催されたもので、都内開催は去年に引き続き2回目です。
鶴岡市の農家小野寺紀允さん「農業について気付くきっかけ作りは何回やってもいいので意気込みとしては農業の現状について知る人を一人でも多くということ」
実行委員長を務めるのは長井市のコメ農家・菅野芳秀さんです。
長井市のコメ農家菅野芳秀さん「76歳から78歳が今の日本農業の中心世代。あと5年を想像してみてほしい。団塊の世代は農作業の現場から離農していく。さながら羊かんを切ったように日本から農民がいなくなっていく。でもそのことを誰も知らない」
農林水産省の統計によりますと、国内の農業従事者は2020年に136万人だったのが、去年までの5年間で34万人減少し、102万人となりました。そのうち7割が65歳以上、平均年齢は67.6歳です。
菅野さん「おそらく食がブツンと途切れる。その段階で大騒ぎしても遅い。どうにもならない」
29日は、トラクターや軽トラックなどおよそ30台のほか、主催者によると1200人ほどの参加者が表参道など都内中心部を歩き、「農家に所得の補償を」「未来の子どもに国産残そう」などと訴えました。
東京で令和の百姓一揆が開催される中、長井市では29日、農家と消費者の意見交換会が開かれました。
夫が農業「最近農業を後継ぐ人がいないのでうちに作ってほしいということで去年も3ヘクタールくらい増えた。地区に若い人は2、3人しかいなく、大規模にやっているがそれでも手伝いを雇おうとしても人がいなくて苦労している」
消費者「すごくコメが高くなってスーパーでは絶対買えないという感じ。跡継ぎの問題や畑が荒れていく状況を見るとこれからどうなるんだろうと」
小国町の農家山口ひとみさん「中山間地の農家が崩れると水路の整備など水の循環が無くなる。平場といわれている大規模農家が整地をしたところだけで何とかやっていけるわけではない。みんなで守っていかなければ子どもや孫など未来の世代に食を残していけない」
会には県内外から19人が参加しました。令和の百姓一揆実行委員会によりますと、29日は、全国16か所で勉強会や行進が行われたということです。
菅野さん「農家が素直に苦しいと言えるようになった。暮らしていけないと言えるようになった。農家と消費者が一緒に食と農を守ろうというテーマで連携して大きな運動を作り出すことができた点で画期的だと思う」
全国で広がる農家と消費者の訴え。県内では今後、農家の所得補償や営農継続可能な政策の実現を求める署名運動が展開される予定です。
