FAAが米国内主要空港の最大10%減便を発表 昼間の商業ロケット打ち上げも制限
過去最長を記録したアメリカの連邦政府機関一部閉鎖、その影響が広がっています。
FAA=アメリカ連邦航空局は2025年11月7日付で、アメリカ国内からの商業ロケット打ち上げの一部時間帯における制限を含む、空の安全確保のための措置を発表しました。
主要空港で10%減便 昼間の商業ロケット打ち上げも禁止に
今回の措置は、政府機関の一部閉鎖にともなう航空管制官やパイロットの負担を軽減し、最高水準の安全を維持することが目的とされています。公務員であるアメリカの航空管制官は政府機関の一部閉鎖が始まってからは無給で働き続ける状況で、欠勤する管制官もいることから人員が不足していると伝えられています。
措置の主な内容はアメリカ国内の主要40空港における運行の削減で、現地時間11月7日の4%減から11月14日の10%減まで段階的に進められます。
付帯する措置として、商業のロケット打ち上げおよび再突入が現地時間22時〜6時の時間帯にのみ許可されるようになる他に、人員不足が懸念される空港での有視界飛行方式(VFR)による進入などが禁止されます。
FAAは商業打ち上げ・再突入の時間帯制限について、アメリカ東部標準時2025年11月10日6時から開始するとしています。

なお、直近の主な打ち上げを確認すると、Blue Origin(ブルーオリジン)が新型ロケット「New Glenn(ニューグレン)」2号機による火星探査ミッション「ESCAPADE(Escape and Plasma Acceleration and Dynamics Explorers)」の探査機2機の打ち上げを、アメリカ東部標準時2025年11月9日14時45分に予定しています。
また、SpaceX(スペースX)が「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットによるライドシェアミッション「Transporter 15」の打ち上げを、アメリカ太平洋標準時2025年11月11日10時18分に予定しています。
制限が開始されるのは現地時間11月10日からなので、Transporter 15はこの予定通りには打ち上げられないことになります。ESCAPADEは制限開始の前日に打ち上げられる予定ですが、何らかの理由で中止・延期された場合、措置が解除されるまでは打ち上げを実施できないかもしれません。

ただ、ESCAPADEはNASA=アメリカ航空宇宙局のミッションであることから、制限を免除される可能性もあります。FAAの上位組織である運輸省のSean Duffy運輸長官は、2025年7月からNASAの長官代行も兼務していることから、連携を取りやすい環境にあるとも言えそうです。
今回の措置の発表を受けてとは名言されていませんが、Blue OriginはSNSのXで日本時間2025年11月8日7時頃に「国家の航空宇宙システムの安全と効率を保つために、当社は今後もFAAと協力していきます」と投稿しています。
文・編集/sorae編集部
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