「個人のゴール数も、アシスト数にも興味はない」栃木シティの田中パウロ淳一が目ざすはJ2昇格のみ!「みんなの野望が今、パワーになっている」【インタビュー】
好調なチームの攻撃を牽引しているのが、田中パウロ淳一だ。リーグ戦で全試合に先発し、4得点・5アシストをマークしている。
チームの主軸である31歳に、今回インタビューを実施。3回にわたる連載の初回では、今季の栃木シティと自身のプレーへの感想などを訊いた。
――J3初参入の今季、チームは好調ですね。
もっとできました。昇格組だから、対戦相手は僕たちのデータを持っていなかったので相手をもっと混乱させられた、という反省はあります。だから2位ですけど、もっともっと、自分たちの良さを出せていたら、1位になれていた気がします。
栃木シティは、2年前までは5部(相当の関東1部)にいました。またJリーグでのプレー経験が少ない選手もたくさんいるから、なおさらデータを取られてない。だから最初こそ、もっと話題になる戦いができたはずです。僕たちが、J3の選手を相手に少し面食らってしまったところはあります。
【動画】Jが注目! 田中パウロ淳一のプレー集!
――ご自身はここまで4得点・5アシスト。リーグ戦で3戦連発中。そのパフォーマンスをどう感じていますか?
僕らは攻撃力が持ち味なので、誰が点やアシストをマークしても、おかしくない。攻撃に4人、5人が関わるのが当たり前ですし。そのなかで今は、たまたま僕が決めている感じですね。
――守備も積極的にこなしていますね。
栃木シティでは、守備のタスクもしっかりと求められます。アグレッシブに、引かない守備を意識しています。そのなかでウイングの僕は、前線で一発目の守備をしないと周りの選手が動き出せないので、その動きを大事にしています。今矢さんは、全員守備・全員攻撃を志向しています。
――2・3月度のJ3MVPを受賞しました。
栃木シティは、様々な面ですごく恵まれています。それプラス、選手やクラブ関係者に、野望を持っている人が多い。そこに、僕も感化されたという感じです。元々あったJリーグに戻りたい気持ちが叶った。みんなの野望が今、パワーになっている感じです。
――直近のリーグ戦では、田中選手が2021年と22年に在籍した松本山雅FCと対戦。決勝点を挙げた際に、セレブレーションを行ないませんでしたね。
山雅では、試合にあまり出られず、悔しかったです。それでも応援してもらい、最後の方は試合に出られて、感謝の気持ちが大きかったので。
――ご自身のチーム内での役割をどう認識されていますか。
栃木シティの若手は、すごく才能がある選手が多いので、熱くなり過ぎて上手くいかなかった若い頃の僕みたいにならないように、周りにアドバイスしつつ、プレーしています。
――今季の目標を教えてください。
栃木シティをJ2に上げるだけです。そのために今は、僕個人のゴール数も、アシスト数にも興味はないです。
――次戦は5月3日、ホームで迎えるFC大阪との首位攻防戦ですね。
1位が相手で勝てば逆転できますから、勝って勢いに乗りたいです。
もう一つは、栃木シティを見に来てくれるお客さんについて。僕たちを広めてもらうのに、すごく良い機会。お客さんが周囲の方々に、「栃木シティが1位のチームに勝って、今1位なんだよ」と伝えていただけたら、その話を聞いて「行ってみようかな」という気持ちになる方もいるはずです。
だから感動する試合とか、印象に残る試合をしなくちゃいけない。勝たなくちゃいけない試合です。
※2回目に続く。次回は5月1日に公開予定です。
取材・文●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
