(左から)高橋克実、さとうほなみ、塩野瑛久、菜々緒、井浦新、工藤阿須加

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 テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『無能の鷹』の取材会が9月26日に都内で開催され、主演の菜々緒をはじめ、塩野瑛久、工藤阿須加、さとうほなみ、高橋克実、井浦新が出席した。

参考:『無能の鷹』菜々緒の“無能っぷり”が炸裂 塩野瑛久&井浦新&土居志央梨ら登場の場面写真

 女性コミック誌『Kiss』(講談社)で現在連載中のはんざき朝未による同名コミックをドラマ化した本作。佇まいから一見超有能そうに見えるが、その実は衝撃的に無能である鷹野ツメ子(菜々緒)と、鷹野の同期入社で、見るからに無能そうでありながら、本当は仕事が出来る鶸田道人(塩野瑛久)が最強タッグとして奇跡を起こしていく姿を描く。

 菜々緒は開口一番「この秋、一番笑ってもらえる作品ができたのではないでしょうか」と自信をのぞかせ、「こんなに楽しい現場でいいのかというぐらい和気あいあいとしています。すでに中打ちを含めて4~5回ぐらい皆さんでご飯に行くぐらい」とチームワーク抜群に撮影が進んでいるという。

 特に撮影中に絶好調なのが、営業部の部長で老害に成り果てた男・朱雀又一郎を演じている高橋。菜々緒は「とにかく克実さんのアドリブがすごくて、毎回笑いをこらえるのが大変なんです」とプチクレームを入れると、高橋は「監督さんやスタッフさんが何でも受け入れてくれるような空気なので、つい使われないんだろうなと思いつつやっちゃうんですよね」と笑う。

 非常に和やかな雰囲気で進む撮影だったが、菜々緒はクランクイン前には不安があったという。それは原作ファンの期待。菜々緒は、原作ファンから「主人公のツメ子は菜々緒がいい」という声があがっていたことに触れると、「すごく嬉しいなと思った半面、ファンが多い原作だったので、とてもハードルが高いなと。だからこそ、丁寧にドラマならではの『無能の鷹』をお届けできるように頑張っています」と意気込みを語っていた。

 作品タイトルにちなんで「自分が無能だと感じたこと」というテーマでトークが進むと、塩野は「極度の方向音痴なんです」と告白する。さとうが「ぽいよね」とツッコミを入れると塩野は「中学生ぐらいのとき、みんなでよく遊ぶ公園があったんです。何度も遊んでいる公園なのですが、いつもはみんなの後ろについて行っていたんです。ある日一人で行くことになったら、これまで何度も足を運んでいる公園なのに迷ってしまって、結局真逆の場所に行ってしまった」というエピソードを披露し、会場をざわつかせていた。

 キャラクター名が鳥の名前になっている本作。この日は、急遽自身の役名の鳥をフリップに描くコーナーも開催。菜々緒は、ドラマの番宣に“鷹”のイラストを組み込んでしっかりアピール、塩野はかわいらしい“鶸”を描いた。

 さらに井浦は、“鳩”でピースマークを表現。「鳩は平和の象徴。少しでも世の中に笑顔が生まれて、戦争や差別がなくなっていくようなドラマになれば」とイラストに込めた思いを発表した。

 ほかにも、神々しい“朱雀”を描いた高橋や、「畑でよく見るんです」とリアルな“雉”の絵を描いた工藤など、それぞれ個性的な絵で自分の役柄を表現していたが、さとうが描いた衝撃的な“鵜”のイラストに一同は驚きを見せていた。

 最後は、菜々緒が「このドラマは、頑張りすぎて息を抜くのが下手だったり、息苦しさを感じたり、そんな皆さんの背中を押して、元気をもらっていただけるような作品にしたいという思いで、スタッフ・キャスト一同、撮影しております」とアピール。「金曜の夜にほっとしていただける、寄り添えるドラマになれば嬉しいです!」と締めくくった。(文=磯部正和)