4日午前7時29分ごろ、北朝鮮がミサイルを発射し、日本上空を通過して太平洋へ落下した。
これを受けて松野官房長官が会見を開き、北朝鮮に対して「厳重に抗議し、最も強い言葉で非難しました」と述べた。

以下全文

北朝鮮は本日7時22分頃、北朝鮮内陸部から弾道ミサイル1発を東方向に発射しました。
詳細については分析中ですが、当該弾道ミサイルは我が国の東北地方上空を通過した後、7時44分ごろ、太平洋上の我が国、排他的経済水域外に落下したものと推定されます。

また、付近を航行する航空機や船舶への情報提供を行ったところ、現時点において、被害報告等の情報は確認されていません。

総理には本件について直ちに報告を行い、まず、発射直後には情報収集分析に全力を挙げ、国民に対して迅速的確な情報提供を行うこと。航空機、船舶等の安全確認を徹底すること、不測の事態に備え万全の体制を取ること。

また、上空通過後には我が国上空を通過させる形での弾道ミサイル発射は、我が国の国民の生命、財産に重大な影響を及ぼし得る行為であることを踏まえ、ミサイルが通過したと判断される地域に重点を置き、落下物等による被害がないか、速やかに確認すること北朝鮮の今後の動向を含め、引き続き、情報収集分析を徹底すること。米国や韓国と関係諸国と連携し、引き続き、必要な対応を適宜適切に行うこととの指示がありました。

また、政府においては、官邸危機管理センターに設置している北朝鮮情勢に関する官邸対策室において、情報を集約するとともに、速やかにJアラートやエムネットを活用して、国民への情報発信を行いました。

また、緊急参集チームを召集し、対応について協議を行いました。これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、我が国を含む国際社会全体にとっての深刻な挑戦です。
また、このような弾道ミサイル発射は関連する安保理決議に違反するものです。

特に我が国上空を通過させる形での弾道ミサイル発射は、航空機や船舶は元より上空を弾道ミサイルが通過したと判断される地域の住民の安全確保の観点からも極めて問題のある行為です。

我が国としては、北朝鮮に対して厳重に抗議し、最も強い表現で非難しました。
政府としては、国連安保理の場を含め、米国韓国をはじめ、国際社会と緊密に連携して対応するとともに、国民の生命財産を守り抜くため、引き続き情報の収集分析及び警戒監視に全力を挙げてまいります。
また、今後追加して公表すべき情報を入手した場合には、速やかに発表することとしたいと考えております。