昨年12月、京香の自宅から仕事に向かう長谷川。

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都内の閑静な住宅街にある高級マンション前に止まった2台の大型トラック。業者が荷台から段ボール箱を次々と運び出していく。そして、そばでその様子を見守る一人の女性。グレーのコートにジーンズというラフな装いをした鈴木京香(52)だ。

爽やかな冬晴れに恵まれた2月中旬のこの日、京香は引っ越しを決行していた。ほどなくして、軽やかな足取りで新居へと向かっていく京香。その姿はまるで、数日前に大役を終えた“旦那”との新しい生活を今か今かと待ち望んでいるようだった――。

2月7日に最終回を迎えたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』。最終回の平均視聴率は18.4%を記録。全話の平均視聴率は14.4%となり、ここ数年の大河ではいちばんの好成績となった。

その最大の立役者が主人公・明智光秀を演じた長谷川博己(43)だ。大役を有終の美で締めくくった長谷川だったが、その道のりは過酷なものだった。

「放送開始直前の’19年11月に帰蝶役の沢尻エリカさん(34)が麻薬取締法違反の容疑で逮捕。沢尻さんの出演シーンを撮り直すため、初回放送を2週間遅らせる事態に。放送が開始したと思ったら、次はコロナ禍で4月から約3カ月間、撮影がストップ。年をまたいで放送されたのは、大河史上初のこと。そんななか、長谷川さんは常に共演者やスタッフに声をかけて、座長として現場を牽引していました」(NHK関係者)

長谷川は苦難の日々をこう振り返っている。

《最初は、1年以上という先の見えない長い道のりへの恐れから、悲観することもありましたが、スタッフや共演者の皆さんの支えもあり、最後まで演じきることができました》(『ステラ』’21年2月12日号)

■『麒麟』スタッフ魅了した京香の差し入れ力

そんな長谷川を陰から支え続けていたのが、恋人の京香だ。

「’10年放送のドラマ『セカンドバージン』(NHK)での共演をきっかけに、’11年初頭から長谷川さんと鈴木さんは交際に発展。役者の先輩でもある京香さんが長谷川さんに演技についてよくアドバイスしていたといいます。

また京香さんは今回の大河にあたり、長谷川さんを近くで支えるために主なロケ地である京都にセカンドハウスを借りることを提案。オフは2人で過ごし、長谷川さんにとって貴重な癒しの時間となっていたそうです」(制作関係者)

撮影現場でも京香の“気遣い”は評判だったようだ。

「あるとき、長谷川さんが差し入れしてくれた和菓子が京香さんお気に入りのお店のものでした。京香さんと仕事をしたことのあるスタッフが、長谷川さんに『京香さんも好きなお店ですよね?』と尋ねたら、照れながら笑っていたといいます」(前出・NHK関係者)

’13年秋ごろから京香のマンションで同棲を開始し、破局報道が出たこともあったが、10年間にわたって交際を続けてきた長谷川。昨年5月に同棲解消が報じられるも、12月に本誌はふたたび京香のマンションから仕事に向かう長谷川の姿を目撃している。

京香と“つかず離れず”の関係を続けてきた長谷川だが、大役を務め終えた今、“決着”をつけるべく動きだしたという。その一つが冒頭の引っ越しだ。

「これまで長谷川さんは、京香さんと同居するマンションの近くにも部屋を借りて、いったりきたりする“半同棲”状態でした。ですが、引越し先では本格的に2人で暮らすことを考えているそうです。そのため荷物も多く、引っ越しは2日がかりになったと聞いています。

新居は最大で家賃が200万円前後という高級マンション。部屋も広くペット飼育も可能で、数年前から京香さんと一緒に飼い始めたトイプードルのことも考えての選択なのでしょう」(長谷川の知人)

■長谷川が亡き父と交わした“約束”

そして、長谷川には“完全同居”の先に見据えているものがあるという――。

「京香さんと付き合い始めたころの長谷川さんはブレークしたばかりで、“格差カップル”と言われたことも。“京香さんにふさわしい男になるまでは結婚しない”という気持ちで役者業に全力投球していたそうです。京香さんもそんな長谷川さんの気持ちを尊重して、応援し続けていました。そして、大河の主演を務めるまでの役者に。

そこで10年間寄り添い続けてくれた京香さんへのケジメとして新居での2人暮らしを決断したそうです。事実婚という形になると聞いています。5月からは京香さんが出演する朝ドラ『おかえりモネ』の放送が始まります。大河終了直後に引っ越しをしたのも、京香さんが慌ただしくなる前に少しでも一緒にいられる時間を増やすためなのだと思います」(前出・長谷川の知人)

長谷川が大河終了後に、京香との“結婚”を決断した陰には、亡き父との約束もあるようだ。

「今回の大河で長谷川さんと共演した坂東玉三郎さん(70)は、長谷川さんのお父さんで建築史家の堯さん(享年83)と20代から交流がありました。堯さんは長谷川さんに『玉三郎さんと共演する姿が見たい』と常々話していたといいます。

’19年4月に堯さんはがんで亡くなってしまいましたが、玉三郎さんとの共演を果たした長谷川さんは『天国の父に恩返しができた』と喜んでいたそうです。長年の夢をかなえたことも、今回の決断に影響を与えているのでしょう」(前出・長谷川の知人)

大河では安寧な世界の象徴として描かれた麒麟。最終回で、長谷川演じる明智はドラマをこう締めくくっている。

「麒麟は、この明智十兵衛光秀が必ず呼んでみせる、と」

人生に安らぎをもたらした京香という“麒麟”とともに、長谷川は次なる世界に向かってまた駆けてゆく――。

「女性自身」2021年3月2日号 掲載