「1話1億円」と言われた前作を超えられるか…『VIVANT』続編の評価を左右する「最大の懸念材料」とは

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2023年夏に放送された『VIVANT』は、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司の主演級5人をはじめ計44人の豪華キャストに加え、第1話の最後には二宮和也がサプライズ出演。約250人のキャスト・スタッフと約3000頭の動物を集め、約1000キロを縦断したモンゴルロケ、「1話1億円」と言われた制作費、そして放送開始まで内容を徹底して伏せる異例の戦略など、あらゆる面で常識を覆し、令和のみならずドラマ史に残るビッグプロジェクトとなった。

そして26日夜、いよいよ続編がスタートする。前作の熱狂を知る者ほど期待は高まるが、同時に「あの盛り上がりを再現できるのか」という懸念もつきまとう。続編には何が期待され、どんな不安要素があるのか。後編ではその中身を掘り下げていく。

前編記事『3年ぶり続編『VIVANT』がついにスタート!放送は夏秋2クールに倍増…前作越えも十分「期待できる」といえる理由』より続く。

評価を左右しかねない前作からの謎

3年ぶりの続編に期待と不安があるとすれば、前作で残された謎の部分だろう。これが「面白い」「さすが」となるか、「つまらない」「平凡」となるかで続編の評価が左右される可能性がある。

細かい考察要素は多いが、ここでは主なところをざっとあげていこう。

―乃木に銃で撃たれたベキと幹部のパトラカ(林泰文)、ピヨ(吉原光夫)は生きているのか。

―あまり深掘りされなかった乃木の別人格Fにはどんな意味があるのか。

―味方と敵が瞬時に入れ替わる物語の中、野崎と薫には裏の顔や秘めた過去がないのか。

―乃木の上司・長野利彦専務(小日向文世)の役割はハッカー・太田梨歩(飯沼愛、花岡すみれ)との不倫だけなのか。

―野崎の部下だった新庄浩太郎(竜星涼)はなぜテントのモニターになったのか。

―ドラム(富栄ドラム)はなぜ話せないのか。なぜ野崎にあれほど献身的なのか。

―ジャミーン(Nandin-Erdene Khongorzul、本間さえ)はなぜ善人・悪人を見抜けるのか。なぜ「奇跡の少女」とされるのか。

―テントの幹部であったことが発覚し、乃木の手でベネズエラに逃亡させられたアリ・カーン(山中崇)はこのまま戻ってこないのか。

―出番が少なかった登場人物の中にテントのモニターはいるのではないか。

その他でも、公安部部長の佐野雄太郎(坂東彌十郎)、サイバー犯罪対策課の東城翔太(濱田岳)、別班・司令の櫻井里美(キムラ緑子)、バルカ警察のチンギス(Barslkhagva Batbold)、乃木の伯父・乃木寛道(井上順)ら、気になる人物が続編キャストにも名を連ねているだけに、驚きの展開として絡んでくるのかもしれない。

さらに前作の二宮和也と同じようにサプライズ出演も第1話から期待できるだろう。また、主演の堺は「10か国の言語に挑戦した」ことを明かしているだけに、海外の俳優も話題を集めるのではないか。そして堺らが番宣出演でその存在感を称賛した新キャラクター「チョッキー」の存在も気になるところだ。

ただ、ネット反響を狙うために“伏線のにおわせ”ばかりになると反感を招きかねないだけに、制作サイドにはさじ加減のバランス感覚が求められる。

試練は『アジア大会』での中断か

もう1つ懸念があるとすれば9月19日(土)〜10月4日(日)に開催される『アジア大会 愛知・名古屋』の存在だろう。32年ぶりの国内開催で中継を担うTBSが力を入れていることは確かであり、まだ放送日程は明かされていないが、『VIVANT』には中断のリスクが考えられる。

同大会は約2週間の開催だが、最終日の10月4日は18時から閉会式が行われるため、多少の調整は必要であってもドラマの放送は可能。最大2週(実質20日間)のブランクが推察されるが、何らかの対策が必要なことは間違いない。

TBSはスペシャルアンバサダーに『VIVANT』出演の二宮和也を起用することを明かしているが、「いかにそれまでの物語で視聴者を引きつけておくか」「視聴者の興味関心を切らさないための配信コンテンツやPRなどを仕掛けるか」が重要だろう。

現実的な構成としては、7月26日からアジア大会前までを続編の第一部、アジア大会後から12月までを続編の第2部という見やすい形になるのかもしれない。

キャストとスタッフの顔ぶれ、前作の実績や信頼などを踏まえると、よほどのことがない限り、好き嫌いこそあっても今年最大のヒット作になりそうなだけに、まずは26日夜の「第11話(実質的な続編の第1話)」をチェックして損はないだろう。

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