【きょうもそうめんでいいか…はNG】なぜ土用の丑の日にうなぎを食べるのか?夏バテ対策に効果が期待できる食べ物を現役医師が解説!

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【脳外科医・藤田周佑の「食べて守る、美と健康」Vol.4】脳外科医として勤務している中で、脳の病気の予防に食事が極めて大切であることに気づき、食卓の主治医となった藤田医師による連載。 野菜の栄養素を最大限引き出す調理法、本当の発酵、高血圧や糖尿病対策、体調を絶好調にするレシピなどを医療者としてご提案します。

夏になると、スーパーにはうなぎが並び、「土用の丑の日だから食べようかな」と思う方も多いのではないでしょうか?


昔から、うなぎは夏バテ対策に良い食材として親しまれてきました。では、何故うなぎは夏バテに良いと言われているのでしょう?夏バテの原因を考えた上で解説します!


■ 夏バテの主な原因

夏バテの原因は、まず厳しい暑さです。

暑さで体力を消耗すると食欲が落ち、食事量が減ることで、身体に必要な栄養素まで不足してしまいます。


その結果、


・疲れが取れない

・身体がだるい

・食欲がわかない


といった悪循環に陥ってしまいます。


まず大切なのは、熱中症を防ぐことです。エアコンを適切に使い、水分をしっかり補給し、夜は十分に眠ること。これが夏バテ対策の基本になります。外出する際も冷たいペットボトルなどを手に持っておくことがおすすめです。


■ 夏は炭水化物中心になりやすい

そのうえで、夏に見落とされがちなのが「何を食べるか」です。


暑い日は、


・そうめん

・冷やしうどん

・冷麺


など、のどごしの良い食事で済ませたくなります。


炭水化物は、身体を動かすための大切なエネルギー源です。ですから、これ自体は決して悪いことではありません。問題は、炭水化物ばかりになってしまうこと。麺類中心の食事が続くと、以下の栄養素が相対的に不足していきます。


・タンパク質(筋肉や内臓など、身体をつくる材料。筋肉は水分を蓄える役割もある)

・ビタミンB1(炭水化物をエネルギーに変えるのに欠かせない)

・ビタミンB6(タンパク質をアミノ酸として身体づくりに役立てる)

・ビタミンB2(糖質・脂質・タンパク質をエネルギーとして利用するために必要)

・亜鉛(味覚を保ち、食欲を維持するために大切。汗とともに失われやすい)


特にビタミンB1は要注意です。


炭水化物をエネルギーに変えるときに使われるため、麺類が増えるほど必要量も増えていきます。つまり、「エネルギーは入れているのに、それを使うためのビタミンB1が足りない」という状態になりやすいのです。


ところが、十分含まれている食材は多くなく、補うのが難しいという問題があります。


■ うなぎの栄養素は?



ここで、うなぎの出番です。


うなぎには、


・タンパク質

・ビタミンB1

・ビタミンB2

・ビタミンB6

・亜鉛


と、まさに夏の麺類中心の食事で不足しがちな栄養素がまとめて含まれています。


炭水化物に偏りやすい夏だからこそ、ビタミンB1をはじめとするこれらの栄養素を補えるうなぎが、昔から夏バテ対策として親しまれてきたわけです。改めて考えてみると、とても理にかなった食文化ですね。


■ うなぎだけじゃありません

とはいえ、これらの栄養素はうなぎだけに含まれているわけではありません。うなぎを毎日食べるわけではないので、身近な食材でも必要な栄養素は十分に補えます。


例えば、


・豚もも肉:ビタミンB1が豊富で、炭水化物を効率よくエネルギーに変えます。

・卵(全卵):良質なタンパク質とビタミンB2が豊富です。

・カツオ:夏が旬の高タンパク食材。ビタミンB6も豊富で、手頃に補えます。

・鮭・まぐろ(赤身):高タンパクで、ビタミンB6も補給できます。

・鶏むね肉:高タンパクで、ビタミンB6が特に豊富です(鶏もも肉も良質なタンパク源)。

・砂肝:タンパク質に加え、ビタミンB2、鉄、亜鉛も補給できます。

・豚・牛・鶏レバー:ビタミンB1、B2、B6や鉄が豊富です(ビタミンAも多いため食べ過ぎには注意)。

・枝豆:ビタミンB1とタンパク質を手軽に補える、夏の定番食材です。


なかでもビタミンB1は、水に溶けやすく、ゆでると失われやすい栄養素です。 だからこそ、この時期はビタミンB1が豊富な豚もも肉を調理法にも気を付けて、ぜひ意識して食べてみてください。


そこで今回は、こうした食材を無理なく、おいしく食べられるレシピを3つご紹介します。


■ 発酵と酵素でおいしい!豚もも肉の塩麹蒸し


豚もも肉は、高タンパクでビタミンB1が豊富です。


ただ、脂質が少ないため、加熱するだけでは少し硬くなりやすい食材でもあります。


そこで今回は、塩麹とキウイの酵素を利用してうま味と柔らかさを工夫しています。


塩麹は発酵食品で、麹菌が作り出したタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)を含んでいます。この酵素がタンパク質の一部をアミノ酸へと分解することで、豚もも肉の旨味をしっかり引き出してくれます。実は、うま味は食欲改善にも役立ちます。


さらに、調理前にキウイを加えることで、キウイに含まれる酵素(アクチニジン)も働き、驚くほどしっとりやわらかく仕上がります。


高タンパクでビタミンB1もしっかり摂れる、夏にぜひ作っていただきたい一品です。


■ タンパクたっぷり!ツナとカッテージチーズのオムレツ


卵、ツナ、カッテージチーズを組み合わせた、高タンパクなオムレツです。

卵にはビタミンB2、ツナやカッテージチーズには良質なタンパク質が豊富に含まれています。


暑い朝でも食べやすく、忙しい日でも短時間で作れるので、夏の朝食にもおすすめです。


■ 高タンパク!砂肝ハンバーグ


砂肝と鶏むね肉を使った、高タンパク・低脂質のハンバーグです。

ビタミンB2、鉄、亜鉛も一緒に補うことができます。


クミンで砂肝特有の臭みを抑え、大根おろしでさっぱり食べられるので、暑い季節にもおすすめです。


■ まとめ

土用の丑の日にうなぎを食べることは、日本ならではの素敵な食文化です。


でも、本当に大切なのは、一日だけうなぎを食べることではなく、毎日の食事で必要な栄養素を少しずつ補っていくことです。


暑い日は、そうめんや冷麺だけで済ませたくなる日もあると思います。


そんな時こそ、卵や豚もも肉、魚などを一品加えるだけでも、栄養バランスは大きく変わります。


うなぎを食べる文化から夏バテ対策について学び、暑い夏を元気に乗り切る身体をつくりましょう!


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