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「news every.」の森圭介キャスターが、ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。20日のテーマは、「砂浜が消滅のピンチ!? 海水浴場は…」です。

■各地で「砂浜」がピンチ 2100年には6割以上消えるおそれ

20日は「海の日」ということで、海へ取材に行ってきました。

茨城県の大竹海岸鉾田海水浴場。雲一つない快晴だったのですが、人の姿が見えませんでした。「立ち入り禁止」のコーンが置いてあり、「危険!およがないで!」と書かれた看板も。実は今年、海水浴場が開かれないというのです。

その理由は、「以前あった砂浜がなくなってしまったから」だといいます。さらに、秋田県の海水浴場も今年は開設を断念したといいます。

そして先週、海開きをした石川県の今浜海水浴場。海岸線をドライブできる砂浜なんですが、「浜茶屋」と呼ばれる海の家は、去年より1メートル下げた位置に建てられました。

今浜浜茶屋組合・定免武治組合長
「(今年は)下げて建てたけれど、それ以上はもう下がれない状況」

砂の消失は湘南や千葉県など全国的に起こっていて、砂浜のラインが陸地側へ後退しているといいます。

海岸工学が専門の東北大学大学院・有働恵子教授の研究では、全国の砂浜の幅、つまり波打ち際から陸地までの幅は、1950年ごろは平均66メートルだったのに対し、40年後の1990年ごろ(平成初期)には43メートルに。20メートル以上も減ったというデータがとれているのです。

さらにこの先、2100年(21世紀末)には、1990年と比べて「砂浜の6割以上が消えるおそれ」があるというのです。

■「山からの砂の量が減少」なぜ? 気候変動の影響も

そもそも、海岸の砂はほとんどが「山」から来ています。有働教授によると、雨が降ると山の土砂が削れ、川へ流れ込むといいます。土砂は川を下り海の方へ。山から川へ、川から海へ。こうして海岸が砂浜になっていくのです。

しかし、砂浜がなくなっている。その主な理由は、「山からの砂の量が減少したから」です。では、なぜ、山からの砂の量が減少したのでしょうか。

山に雨が降るという話をしましたが、いま、水を止めるため、ためるために、ダムを作っていますよね。神奈川県の担当者によると、これまで山から海に流れていた土砂が、このダムで遮られてしまって、土砂はダムの底にたまってしまうということでした。

さらに、街並みも人の営みによってどんどん都市化されていき、昔は土がむきだしだった地面がコンクリートなどで覆われることで、雨が降っても土砂が流れ込みにくくなっているということです。

そして、気候変動の影響もあるんです。台風がいま、大型化していますよね。海岸工学が専門の茨城大学・横木裕宗教授によると、台風が大型化した場合、打ち寄せる波も高く激しくなります。すると波が高くなり、海に持っていかれる砂の量が多くなるというのです。

山からも来ない、海にも砂が持っていかれてしまうということで、砂浜からどんどん、砂の量が減っていっているということなんです。

■砂浜には「防災機能」も 各自治体は対策

砂浜には、「波の力を弱める」防災の役割があると、横木教授は指摘します。砂浜があれば波が砕けて弱まり、海の近くの住居を守る役割もあるというのです。

一部の海岸で50年間で50メートルも砂浜のラインが陸地側に下がったという神奈川県の茅ヶ崎海岸では、2019年の大型の台風の影響で、海岸沿いに作られたサイクリングロードが高波ですべて崩落したことがありました。砂浜がなくなると、波が高くなった時に、海の近くの家や道路に簡単に打ち上がるようになってしまい、危険リスクが高まるといいます。

全国の各自治体はしっかりと対策を打ち出しています。台風の被害にあった茅ヶ崎海岸では、ダムの底にたまった砂を大きなトラックを使って定期的に海へと運んでいるといいます。この作業を2001年ごろから継続したことで、50年間で後退してしまった50メートル分の砂浜は確保できたというのです。

ただ、神奈川県によると、たとえ元に戻ったとしても、この砂を運ぶ作業を止めることはできず、今後もおこなって海の砂を守り続けていくということです。

(7月20日放送『news every.』より)