「リターンなき関係は時間・労力・お金の無駄」コスパで人間関係を整理する“フレンドフレーション”とは

今、若者たちの人間関係にある変化が…それが「フレンドフレーション」。フレンドとインフレーションを組み合わせた言葉で、物価高や生活費の上昇を背景に、友人付き合いにかかるお金や時間と、そこから得られるリターンを比較し、“コスパが悪い”と感じる関係を整理する現象を指すそうだ。
【映像】「芸能界で生きていきたい」と考えてから、人間関係を切りまくる男性(実際の映像)
コスパを重視した人間関係は時代に合った合理的な選択なのか。それとも、失うものの方が大きいのか。『ABEMA Prime』で、当事者と考えた。
■「コスパの悪い人間関係は損切りすべき」

「コスパの悪い人間関係は損切りすべき」という考えを持つ夢川閔巳氏は、「以前は交友関係を結構ガンガン広げていた。だけど、学生時代に自分が芸能界で生きていきたいという目標を見つけてからは、人間関係が無駄に増えると時間を費やしてしまうと気づいた。リターンのない関係は時間や労力、お金の無駄なので、メリットがない人間関係は損切りした」と語る。
損切りについては、「その言葉ほど角が立つことはしてない。ブロック祭りではなく、自分にとって必要ない人と近づきすぎたと思ったら、適正の距離感に戻す調整に入る。逆に離れすぎたら、連絡を取ったりする」と説明する。
そして、「仕事に結びつく人や、自分がプライベートでお話をしていて得られるものがある人と時間を使いたい。だけど、逆にそれはそれで詰めまくって疲れちゃうので、漫画、ゲーム、ドラマ、アニメとかで息抜きはする。つまらない人間と飲んだりご飯しながら喋ってる時間よりも、たくさんの人がたくさんお金をかけて作った素晴らしいコンテンツでインプットした方が有意義な時間だ」と断言した。
■人間関係の資産と負債、減らした後の葛藤

一方で、人間関係をコスパで整理し、友だちをほとんど断捨離したという会社員の堀駿介氏(27)は、「人生で1番大事なものはお金と時間だと思っている。それを無駄にしたくない思いが1番強い。時間やお金を使うからには、資産になるような人間関係に使いたいと思ってるが、損得では測れないような豊かさも捨てるのは良くないと思い始めている」と吐露する。
その上で、「やっぱり人付き合いを減らしてると、新しい視野や考え方を取り入れることはない。考えが固定化されてしまっていると感じている」。連絡先を削除して、現在は友人が3人だけであるが、「後悔はある。その時残しといてもよかったんじゃないかとは思う」と語った。
■コスパで判断する落とし穴とこれからの友人像

早稲田大学文学学術院の教授で、社会学者の石田光規氏は、コスパだけで判断する落とし穴について、「自分が選ぶ側だったらいいが、選ばれる側にもなる。そうなると、自分がいつコストになるかわからないし、いつ選ばれなくなるかもわからなくなる。そうすると、選ばれるために頑張り続けなきゃいけない。あと、一見無駄だと思っていたことが何年か経ってすごい役に立つとかもある。そういうものを見落としてしまうのが大きなマイナスだと思う」との見方を示す。
夢川氏は、この意見に同意しつつも「今まで損切りして後悔したことはない。10年後に後悔することはあるかもしれないが、コスパは大事だ。もちろん自分自身もコストだと思われるのは意識している。だから自分もメリットを提示できるように心がけている。あまり自分がべらべら喋るよりはお話を聞くようにしてたり、逆に話をあんまりしなくて、こっちがめちゃくちゃ喋った方が気持ちいいという先輩もいる。人に合わせて変えているが、しんどくない」と話した。
石田氏は、友だちというものに対して、「一生懸命作ろうとしてしまうが、どちらかというと、気軽に知り合いぐらいな感じで付き合って、5年、10年ぐらい経ってから、『こういう関係が友だちなのかな』ぐらいな方がいい」。
最後に、堀氏は「人間関係に対する考え方をもう少し考えてもいいと思った」。夢川氏は「僕にとって、こうやって番組に出させてもらってる時間はタイパがいい。今後これをきっかけに番組に出させてもらうことが増えて、タイパのいい仲間を作りたい」とした。
(『ABEMA Prime』より)
