「こうなった以上は…」菅原由勢が受け止める遠藤航の離脱「むしろこれをエネルギーに」
W杯グループリーグ初戦のオランダ戦を3日後に控えた中で、主将のMF遠藤航(リバプール)がまさかの離脱。日本代表DF菅原由勢(ブレーメン)の胸にも、さまざまな感情が去来した。
「驚きというか、悲しみもあるし、寂しさもある。いろんな感情がミックスされている」。練習後、ミックスゾーンにやってきた菅原は伏し目がちにそう言った。無理もない。遠藤はこの数年間、日本代表の中心としてチームを支えてきた存在だ。しかもリバプール移籍後は世界最高峰のプレミアリーグで必死に戦い続け、日本人選手の評価そのものを押し上げてきた。
「前回大会(カタールW杯)で悔しい思いをして、そこからリバプールに行って、日本人の価値を世界に証明してきた。彼がいるからこそ、プレミアリーグや世界において日本人の評価が上がってきたのは間違いない」
世界中からトップ選手が集まる舞台で、日本代表の主将は苦労を重ねながらも自身の価値を示してきた。その背中は“後輩たち”にとっても大きな指標だった。「そんな強い覚悟を持った彼だったからこそ、選手がみんなついてきたと思うし、ここまで自分たちもやってこられた」。
菅原は遠藤がどれだけ今大会を目指して努力してきたかも理解している。「リバプールでケガをした時から、彼自身がいろんなものを犠牲にしてW杯に向けてやってきたことがあると思う」。その上で、監督やメディカルスタッフ、協会も含めて苦渋の決断だったと推し量った。ただ、選手たちは何があっても前へ進まなければならない。
「こうなった以上は、チーム一人ひとりが前を向いてポジティブにやるしかない。むしろこれをエネルギーにしていくしかないと思う」。遠藤の離脱に伴い、新たな主将にはDF板倉滉が就任した。菅原にとって板倉は長く代表活動をともにしてきた仲間だ。
「彼はポジティブなエネルギーをチームにもたらしていたし、言うべきことがあるタイミングで言ってきた選手。彼がキャプテンになったといって何にも違和感はないし、むしろ彼にとっても良い意味での責任感が生まれると思う」
そのうえで、気心の知れた仲間らしいサポートも忘れない。 「緊張しすぎているなと思ったらボケてリラックスさせてあげたい」。冗談めかしてそう言い、その場に流れていた重苦しい空気を打ち払っていた。
初戦のオランダ戦まで残り3日。遠藤離脱というアクシデントは、日本代表に改めて覚悟を問いかけている。「こうなった以上は、選手たちそれぞれが自覚を持って何かを変えなきゃいけないというメッセージだと思う」。菅原はそう受け止める。
「心の底には(遠藤)航くんの思いももちろんあると思います。でも、まずは日本の勝利のためにピッチの上で死に物狂いで戦える準備をチーム全員でしていく必要がある」。日本人の価値を世界に示し続けた主将から受け継いだ心のバトン。その重みを胸に、菅原はW杯の舞台へ向かう。
(取材・文 矢内由美子)
「驚きというか、悲しみもあるし、寂しさもある。いろんな感情がミックスされている」。練習後、ミックスゾーンにやってきた菅原は伏し目がちにそう言った。無理もない。遠藤はこの数年間、日本代表の中心としてチームを支えてきた存在だ。しかもリバプール移籍後は世界最高峰のプレミアリーグで必死に戦い続け、日本人選手の評価そのものを押し上げてきた。
世界中からトップ選手が集まる舞台で、日本代表の主将は苦労を重ねながらも自身の価値を示してきた。その背中は“後輩たち”にとっても大きな指標だった。「そんな強い覚悟を持った彼だったからこそ、選手がみんなついてきたと思うし、ここまで自分たちもやってこられた」。
菅原は遠藤がどれだけ今大会を目指して努力してきたかも理解している。「リバプールでケガをした時から、彼自身がいろんなものを犠牲にしてW杯に向けてやってきたことがあると思う」。その上で、監督やメディカルスタッフ、協会も含めて苦渋の決断だったと推し量った。ただ、選手たちは何があっても前へ進まなければならない。
「こうなった以上は、チーム一人ひとりが前を向いてポジティブにやるしかない。むしろこれをエネルギーにしていくしかないと思う」。遠藤の離脱に伴い、新たな主将にはDF板倉滉が就任した。菅原にとって板倉は長く代表活動をともにしてきた仲間だ。
「彼はポジティブなエネルギーをチームにもたらしていたし、言うべきことがあるタイミングで言ってきた選手。彼がキャプテンになったといって何にも違和感はないし、むしろ彼にとっても良い意味での責任感が生まれると思う」
そのうえで、気心の知れた仲間らしいサポートも忘れない。 「緊張しすぎているなと思ったらボケてリラックスさせてあげたい」。冗談めかしてそう言い、その場に流れていた重苦しい空気を打ち払っていた。
初戦のオランダ戦まで残り3日。遠藤離脱というアクシデントは、日本代表に改めて覚悟を問いかけている。「こうなった以上は、選手たちそれぞれが自覚を持って何かを変えなきゃいけないというメッセージだと思う」。菅原はそう受け止める。
「心の底には(遠藤)航くんの思いももちろんあると思います。でも、まずは日本の勝利のためにピッチの上で死に物狂いで戦える準備をチーム全員でしていく必要がある」。日本人の価値を世界に示し続けた主将から受け継いだ心のバトン。その重みを胸に、菅原はW杯の舞台へ向かう。
(取材・文 矢内由美子)
