60代ひとり暮らし「年金月3万5000円」の使いみち。貯金はせず心豊かに暮らす:2026年1月トップ10
ESSEonlineで2026年1月に公開された記事のなかから、ランキングTOP10入りした記事のひとつを紹介します。
「年金が少ない」という世間の声が聞こえる昨今。一定の要件を満たした60歳から64歳が受給できる「特別支給の老齢厚生年金」を今年から受給することとなった、著述家の中道あんさんは、月々の受給額3万5000円を「さらなる老後への貯金ではなく、自分が日々を心豊かに過ごすために使いたい」と語ります。暮らしにどのように活用していく予定か、詳しく教えてもらいました。
※ 記事の初出は2026年1月。年齢を含め内容は執筆時の状況です。

ついに「年金」を支給されることになり、思うこと
新年を迎え、いよいよ「シニア」の仲間入りとなる私。というのも、今年の誕生日から、特別支給の老齢厚生年金と、OL時代の企業年金を合わせて支給されることに。
私としては、年金はさらなる老後のために取っておくというよりも、今の暮らしを少しでも心地よくするために使えたら、そう考えています。
子育て期間中は働いていなかったので、年金の受給額も月々合わせて約3万5千円と、そんなに大きな金額ではありません。世間では、「年金がたりない」という悲観的な声ばかりが耳に届くけれど、私は、そもそも時代が変わってしまったのだから仕方がない、と思う派です。
私の今後のライフ・マネープランとしては、「老後は年金で暮らそう」という前提ではありません。なので、たとえわずかでも、働かずしてお金をいただけるのは本当にありがたいこと。
そして私は、55歳で起業してからは自分の稼ぎで生活しているので、お金を生み出す難しさについても多少は知っているつもりです。だから、なんのリスクもとらずに、過去の労働の結果として、「年金」を受け取れることには、素直にうれしさを感じています。
貯金するのはもったいない
月々合わせて約3万5千円。生活費に組み込んでしまえば、いつの間にか消えてしまう金額です。でもこれは、自分が長く働いてきた「証」でもあります。なんとなく使ってしまうにはもったいないように思えます。
とはいえ、老後のために貯金したくはない、とも思う私。
じつは、お金をいちばん有効に使う方法は、貯め込むことでなく納得して使うなのではないか、と私は考えています。
このお金を使ってランチに行ったり、本を買ったり、旅に出たりすることは、そのお店の店員さんや、本を書いた作家さん、観光地のだれかの給料を支えることになる。
そう考えるようになったら、気持ちよくお金を使えるようになりました。自分の機嫌をあげることにお金を使うことが、自分のためにもなり、世の中をよくすることにもつながると思っています。
年金月3万5000円の「使いみち」

月3万5000円ということは、1日約1000円使えます。その1000円で、どれだけ暮らしにワクワク感を増やせるか考えてみたら、「罪悪感なしにカフェに入る」ことくらいしか思いつかず…。1000円では、ラーメン1杯も食べられないケースが増えた今、もう少し金額を広げて3000円で考えてみると、
・映画を観て、帰りにカフェでお茶をする
・スーパー銭湯で入浴と1杯のビール
・少し贅沢なひとりランチ
・おしゃれでかわいいクッキー缶を買う
・ワークショップに参加する
など、意外といろいろなことができます。
年金を「おこづかい」にして、その範囲内で嗜好品や体験を買う方が、予算が決まっている分、家計が引き締まるような気もします。
年金用のお財布をつくっておくとよさそうです。
まとめて趣味の旅行に使う手も
年金は2か月に1度、まとめて振り込まれます。私の場合は7万円。それくらいあると、
・新幹線グリーン車で行く、名旅館1泊2日
・飛行機で旅立つ、北海道や沖縄、2泊3日シティホテル滞在
・平日限定、LCCで行く2泊3日、韓国・台湾グルメ旅
もし、その7万円を毎回使わず少し貯めてみれば、3回貯めたら、ツアー旅行でハワイも行けそうです。2か月待てば、どこか遠くへ行けるチケットが届くと思うと、すごくワクワクしてきました。
まずは「年金専用」の銀行口座をつくる
最少単位は3000円。最大でも21万円(7万円×3回分の支給額)で、自分の機嫌をとるワクワクに使っていきたいと思います。年金だけを預金する銀行口座もつくる予定です。
預金口座をわけることは家計管理の鉄則と言われていますが、心の満足度を上げる最大のコツでもあると思います。
生活費の口座に入れてしまうと、光熱費や家賃、カード代と混ざり、「あれ? いつの間にか減ってる」という現象が起きてしまいそう。専用口座をつくることで、そのお金は「生活を維持するためのお金」ではなく、「人生を楽しむためのお金」というラベルにはり替えられます。
銀行や信用金庫などの金融機関では、年金の受け取り口座に指定すると特典を受けられることがあるそう。まずは、地域の信用金庫や地方銀行のホームページで「年金受け取り特典」を検索して調べてみたいと思います。
