西武の・隅田知一郎【写真:荒川祐史】

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5回途中9安打3失点で今季7敗目、初登板で勝って以来10試合白星なし

■巨人 4ー3 西武(交流戦・9日・ベルーナドーム)

 鳴り物入りで入団した西武のドラフト1位ルーキー・隅田知一郎投手は、なぜ勝てないのか……。9日には本拠地ベルーナドームでの巨人戦に先発したが、5回途中9安打3失点で降板して今季7敗目(1勝)を喫した。プロ初登板初先発で勝った後、10試合白星がない。とはいえ防御率は3.19で、試合前の時点では2点台(2.95)。決して酷い内容ではない。

 この日の隅田はストレート、カーブ、スライダー、カットボール、スプリット、チェンジアップと多彩な変化球を駆使しつつ、毎回走者を背負う“苦投”。3回2死走者なしから、吉川への四球をきっかけにピンチをつくり、坂本に先制の左前適時打を許した。

 そして1-1の同点で迎えた5回。先頭の吉川から、岡本和、坂本、ウィーラーに4連打を浴び、2点を失って89球で交代を命じられた。「見せ球にしていたストレートを打たれてしまった。場面ごとに厳しくいくのか、大胆にいくのか、ハッキリできなかったことが真っ直ぐを打たれた原因かなと思います」と振り返った。実際、捕手の森が中腰で高めの釣り球を要求しているのに、ストレートがストライクゾーンの甘いコースへ──というシーンが何度かあった。

先発ローテに生き残れる? 辻監督「ちょっと考えないといけない」

 しかし、辻発彦監督は別の“敗因”を指摘する。「真っ直ぐが良かったのだから、真っ直ぐで押し切らないと。あまりに変化球が多かった」と苦言。「変化球を打たれてから、仕方なく真っ直ぐを投げようとしたが、今度は出力が上がらない。(5回には)143キロくらいがやっとの真っ直ぐになっていた。だから連打を食らった気がする」と話した。確かに、ストレートは序盤に148キロを計測していたが、5回には吉川に141キロ、岡本和に144キロ、坂本に142キロを打たれた。

 隅田は前回2日の阪神戦で5回までに12安打(3失点)を浴び、「相手がカウントごとに狙い球を絞っていて、ストライク先行でいったのが裏目に出てしまいました」と反省していた。同じ球種をそろえると打たれる、という意識が脳裏に焼き付いていたのかもしれない。しかし辻監督は、会見でそこに話題が及ぶと、「直球を狙われたら、いい所へ投げりゃいいじゃん。甘くいくからでしょ」と語気を強めた。そして「しっかり腕を振って投げられれば、あいつの真っ直ぐはそんなに打てないって! そうでないと変化球も生きないから」と熱弁を振るった。

 ドラフトで4球団の指名が競合したポテンシャルは伊達ではない。球種1つ1つの質は高く、きっかけさえつかめば白星を重ねていくこともできそうだ。ただ、大前提として先発ローテに生き残れるかどうか。辻監督は「(交流戦終了後は)日程が空くし、5試合しかない週が続くから、ちょっと考えないといけない」と含みを持たせた。大物新人は潮目を変えられるか。(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)