ホンダ「N-BOX」に電動パーキング採用か!? 全車速ACCも追加? 販売王者の座がより盤石に

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ついに電動パーキングブレーキ採用か

 日本でもっとも売れている軽自動車のホンダ「N-BOX」が2021年12月に一部改良をおこなうと噂されています。
 
 内外装のデザインなどに大きな変更はないようですが、今回の一部改良は大きな注目を集めているようです。なぜ注目が集まっているのでしょうか。

売れている軽自動車といえばホンダ「N-BOX」 一部改良で「電動パーキング」は採用されるのか

 2015年から2020年にかけて、6年連続で軽自動車新車販売台数ランキング1位を獲得し、また、2017年からは4年連続で登録車も含んだランキングでも1位を獲得し続けているN-BOXは、日本にもっともマッチしたクルマといっても過言ではありません。

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 現行のN-BOXが登場したのは2017年であり、2020年12月にはマイナーチェンジも果たしていることからもわかるように、今回の一部改良は、あくまでほぼ毎年おこなわれる年次改良のようです。

 ただ、今回N-BOXの一部改良が大きなSNSなどで話題となっているのは、電動パーキングブレーキが採用される可能性が濃厚であるためです。

 電動パーキングブレーキは、その名の通り、パーキングブレーキを電動化したもので、ボタンやスイッチひとつでパーキングブレーキを解除・作動させることができるものです。

 電動パーキングブレーキは、かつては高級車中心に採用されていたものですが、2010年代に入り多くの車種に装備されるようになりました。

 ホンダ車に関していえば、現在では「フィット」や「ヴェゼル」などほとんどのホンダ車が電動パーキングブレーキ式となっています。

 また、軽自動車では、2019年にフルモデルチェンジした「N-WGN」や、2020年11月にフルモデルチェンジした「N-ONE」でも電動パーキングブレーキが採用され、ホンダの主要車種のなかでは、N-BOXだけが従来の足踏み式パーキングブレーキを採用している状態でした。

 情報によれば、内外装のデザインが大きく変わることはなく、あくまでも電動パーキングブレーキが搭載されることが大きなニュースといえそうです。

 もちろん、従来の足踏み式パーキングブレーキや、ハンドレバー式のパーキングブレーキに比べて、大きな力を必要としない電動パーキングブレーキは、おもに女性や年配者にとっては非常にありがたい機能です。

 しかし、電動パーキングブレーキが搭載されることによるメリットは、単に駐車時や発車時だけに得られるものではありません。

 とくにN-BOXにとっては、電動パーキングブレーキが採用されることによって、まさに「最後のピース」がハマるといえるのです。

電動パーキングブレーキ採用によるメリットとは?

 従来の足踏み式やハンドレバー式などの手動のパーキングブレーキは、ブレーキ本体につながるワイヤーを物理的に操作することで、ブレーキを作動・解除させる仕組みです。

 一方の電動パーキングブレーキは、ブレーキ本体を電気的に作動させるため、ボタンやスイッチとワイヤーが物理的につながっているわけではありません。したがって、さまざまな機能と連携させることが可能となります。

 電動パーキングブレーキによるもっとも大きな恩恵のひとつは、「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」が「全車速追従式」、つまり、前走車が停止すれば、自車も停止することができるようになることです。

 N-BOXの直接のライバルとなるダイハツ「タント」やスズキ「スペーシア」は、すでに全車速式のACCが採用されていますが、N-BOXは30km/h未満ではACCが作動しないため、渋滞時などには不向きという弱点がありました。

ホンダ「N-ONE」には電動パーキングが採用されている

 現在では軽自動車でも十分な高速走行性能があることから、N-BOXで高速道路を走行するユーザーも少なくありません。

 当然、渋滞に巻き込まれる機会もありますが、30km/hでACCが使えないことで、渋滞中は常にアクセル・ブレーキ操作を繰り返す必要がありました。

 また、信号待ちでの停車時にブレーキから足を離しても停車状態が維持されるオートブレーキホールド機能も、電動パーキングブレーキが採用されることによって、新たに搭載されることになる機能のひとつです。

 信号の多い市街地を走ることも多いユーザーにとっては待望の機能といえますが、これについても現行までのN-BOXには搭載されていませんでした。

 このように、電動パーキングブレーキが採用されることは、同時にACCが全車速追従式になったり、オートブレーキホールド機能が搭載されることも意味しています。

 これらはN-BOXの数少ない弱点といわれていた部分であり、今回の一部改良によってますます完成度が高まることになります。
 
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 2021年は初代N-BOXが登場してから10年となる節目の年でもあり、情報では一部改良と同時に10周年を記念した特別仕様車も登場するといわれています。

 順当にいけば、2021年も「日本で一番売れているクルマ」の称号を獲得することが予想されており、王者の座は盤石のようです。