都道府県「会社員のお小遣い額」調査…1位と47位で4倍の差

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日々発表される統計や調査の結果を読み解けば、経済、健康、教育など、さまざまな一面がみえてきます。今回は「会社員のお小遣い」に焦点をあてていきます。

「会社員のお小遣い」の平均額は?

家計が苦しい……

その嘆き、このコロナ禍で拍車がかかっています。厚生労働省『毎月勤労統計調査』によると、第1回目の緊急事態宣言が発令された昨年4月以来、現金給与総額は11ヵ月連続で前年割れになっています。

■現金給与額総額の推移

2020年1月:358,633円(前年比1.0%)
2020年2月:345,982円(前年比0.7%)
2020年3月:367,236円(前年比0.0%)
2020年4月:355,107円(前年比−0.7%)
2020年5月:345,758円(前年比−2.8%)
2020年6月:591,784円(前年比−2.9%)
2020年7月:485,891円(前年比−2.5%)
2020年8月:351,697円(前年比−1.8%)
2020年9月:346,444円(前年比−1.4%)
2020年10:270,381円(前年比−0.7%)
2020年11月:280,460円(前年比−1.8%)
2020年12月:547,612円(前年比−3.0%)
2021年1月:272,972円(前年比−0.8%)
2021年2月:265,972円(前年比−0.2%)

また新型コロナウイルスの影響が反映されていなかった昨年の夏季賞与は、1人平均38万3431万円で前年比0.5%増でしたが、年末賞与は支給事業所割合が前年73.2%から69.8%にダウン。1人当たりの平均賞与額も前年比−2.6%の38万646円となりました。

出口の見えないコロナ不況。2021年の給与はさらに厳しいものになる予想もあり、気が滅入る話が多くなりそうです。

そのような状況のなか、影響を受けているのは家計だけではありません。“お小遣い”もジリ貧という人も多いでしょう。

新生銀行による『2020年サラリーマンのお小遣い調査』によると、男性会社員の昼食代を含むお小遣いは3万9149円(前年比2672円増)。女性会社員は3万3854円(前年比585円増)。

また男性会社員の昼食代は同30円増の585円(前年比30円増)、女性会社員は583円(前年比2円増)。弁当持参の割合は男性で33.0%と3人に1人。女性において半数以上の56.4%にもなっています。

牛丼食べて、缶コーヒーを飲んで、昼食はそれで切り詰めて、週1回程度、飲みに行く……。そのようなスタイルが王道だったかもしれません。コロナ禍においては飲みに行く回数もぐっと減ったでしょうし、テレワークで昼食代も家計からで浮いたというパターンも多いでしょうから、意外と小遣いが減らされても平気だった、そんな人も少なくないでしょう。

もう少しだけ…(※画像はイメージです/PIXTA)

会社員のお小遣い額…都道府県別に見ていくと

さらに総務省『2019年全国家計構造調査』で、お小遣いの地域性を見ていきましょう。同調査によると、勤労者世帯のお小遣いの全国平均は6244円。さらに世帯主のお小遣いは4622円でした。

ここでいう「お小遣い」は「家計調査における使途不明金」。タバコを買ったと分かっていればタバコ代に含まれますし、外食に使ったのであれば外食費として計上されます。同調査におけるお小遣いは、「あの人に渡したお金、何に使っているのかしら?」と把握できていない、ある意味、本当に自由に使えるお金ということがいえるでしょう。

使途不明金総額に対して世帯主のお小遣いが占める割合は74%。そこから都道府県ごとに、会社員のお小遣い(勤労世帯、3人家族)におけるお小遣いを見ていきます。

最も会社員のお小遣い額が多いのが「秋田県」で1万5539円。続いて「沖縄県」で1万4981円。「茨城県」1万3563円、「高知県」1万2588円、「福岡県」1万697円と続きます(図表1)

[図表1]都道府県別「会社員の小遣い」上位10 出所:総務省『2019年全国家計構造調査』より作成

一方、会社員のお小遣いが最も少ないのが「静岡県」で3702円。続くのが「長野県」で3881円。「佐賀県」3896円、「岩手県」4195円、「熊本県」4617円と続きます。

1位の「秋田県」と47位の「静岡県」の間には4倍以上の差が生じています。

ただ「給料が高いから、お小遣いも多い」ということかもしれませんので、給与に占める割合を見ていきましょう。

給与に占めるお小遣いの割合が多いのは、ここでも「秋田県」で8.0%。「沖縄県」7.5%、「高知県」6.2%、「茨城県」5.6%、「福島県」4.9%と続きます。一方で、給与に占めるお小遣いの割合が少ないのが「静岡県」で1.6%。「長野県」1.7%、「佐賀県」1.9%、「東京都」2.0%、「岩手県」2.1%と続きます(図表2)

[図表2]都道府県別「給与に占める会社員の小遣いの割合」上位10 出所:総務省『2019年全国家計構造調査』より作成

このように見ていくと、「給料が高い=お小遣いが多い」というわけではないことがわかります。お小遣いが多い県は家計が自由な分、お金が貯まりづらく、一方、お小遣いが少ない県は、財布の紐がかたく堅実な分、お金が溜まりやすい、傾向があると推測されます。一概にお小遣いが多いから良い、少ないから悪いとはいえないかもしれません。

なお、今回の全国家計構造調査によるお小遣い額は、独自に算出したもの。実情とは少々異なるかもしれません。ただ地域によってお小遣いに差があることは確かなようです。