工作機械メーカー、金型補修を複合加工機で競う
金型は長期間、頻繁に使用するため、摩耗・欠損が避けられない。摩耗・欠損部分を肉盛り溶接し、切削して仕上げる補修作業は、ベテランの勘と経験に頼る部分が大きい。だが、ベテランの退職が進み、若手に技能を伝承できないケースもあるとみられる。
オークマはレーザーユニット搭載の複合加工機で、自動車部品用金型を補修できると提案する。補修だけでなく、肉盛りによる形状追加も施せるのが特徴だ。角谷幸一技術本部ソリューション開発センター長は「補修についての問い合わせが多くある」と手応えを見せつつ、「この1台で完結できる」と利点を説く。
DMG森精機はパウダーベッド、パウダーノズルと2種類のレーザー方式の技術を持ち、それぞれを採用した金属積層造形機を展開する。金型の補修にも適用できると見込むが簡単には採用されないと見通す。そこで、展示会では複雑な形状を積層造形したサンプルを多く並べ、既に実現している技術と理解してもらうことを狙う。
ヤマザキマザックはレーザー方式とワイヤアーク溶接方式をそれぞれ搭載した複合加工機を持つが、コスト面で提案しやすいとにらむのが、ワイヤアーク溶接方式だ。レーザー方式に比べ精度は落ちるが、ワイヤを調達すれば良いため、低コストで済むと提案する。
同社は複合加工機による金属部品自体の積層造形も提案しているが、中西正純常務執行役員営業本部本部長は「金型の補修のほうが(顧客側の)ハードルが低い」と分析する。
(文=名古屋・戸村智幸)
