イタリア代表のチェーザレ・プランデッリ監督が26日、記者会見に臨んだ。イングランドをPK戦の末に下し、EURO2012準決勝進出を果たした同監督は、拍手で迎え入れられた。だが、同監督は「戦術改革が完成? まだ始まったところだ」と強調。ドイツとの準決勝に向けては、日程への不満もうかがわせている。

「我々はイングランド戦で35本のシュートを放ち、そのうち枠内シュートが20本だった。ゴールを決めることはできなかったが、常にこれをやれれば、10試合のうち9試合は勝てるだろう。攻撃面での私の選択は、戦術的プロジェクトの継続を表すものだった」

「(アントニオ・)カッサーノの先発? 昨日の試合は彼やマリオ(・バロテッリ)にとって最も難しいものだった。相手のディフェンスと中盤がすごく近かったからね。カッサーノは何カ月も離脱していたし、4試合連続出場となれば、リズムという点で代償を払うこともある。だが、こういうクオリティーのある選手がいることは違いとなるんだ。その上で、木曜の試合にどう臨めるか分かったら、そのときに選択をする」

「最後のステップアップが必要なのは攻撃? 我々はプレーのタイミングを改善しなければいけない。ポゼッションをしても、裏を取れるということではないからだ。バロテッリ? 良かったよ。私が求めたことをやったからね。4、5回のチャンスでキレを欠いたが、パフォーマンスは納得できるものだった」

「結果を出すためのやり方はたくさんある。今は、ディフェンスラインを上げ、プレーをしようとする勇気を持つチームが違いをつくっている。一部の選手たちは、初めて自分たちの素晴らしい能力に気づいているんじゃないかな。昨日の試合で、我々のボール保持率は68%だったんだ」

「戦術改革は完成した? まだ始まったところだよ。だが、我々にはそれを目指す責任がある。若手世代の状況は厳しい。EUROやワールドカップをテレビで見るようになりたくなければ、我々は率先してプレーするようにならなければいけない。新しい世代が見たいと思うのは、そういうサッカーなんだ。キックオフから結果を考えてはいけない。評論家よりもファンを納得させる方が簡単さ」

「我々には回復する時間があまりない。そして、活発なチームをピッチに送り出さなければいけない。ドイツを倒すために足りないものはたくさんある。だが、良い準備をすれば、倒せないチームはない。スペインとドイツは非常に強いが、いつかは対戦するんだ」

「木曜の試合はとても難しく、最後までどうなるか分からない。そう考えていれば、勝者になれるかもしれない。自分たちの試合をすることは可能だ。我々はリスクを冒さなければならない。そうじゃなければ、遅かれ早かれ失点するだろう。20分間待ち続け、苦しむよりも、カウンターから失点する方が良い」

「90分間での(アンドレア・)ピルロのコンスタントぶりは素晴らしい。世界最強の選手の一人だよ。チップキック? 驚いたね。素晴らしかった。日程? UEFAは解決策を見つけなければならない。そうじゃないと、回復期間の不平等さはスペクタクルをなくしてしまう。ドルトムントでの親善試合? 我々はあのときにうまくやった。だが、彼らもあのときから強くなっている」

「(アレッサンドロ・)ディアマンティ? イングランド戦では先発させることも考えた。だが、(リッカルド・)モントリーヴォは非常にうまく役割をこなしてくれたよ。それに、私は彼のことをよく知っていたしね。フォーメーション? フィジカルコンディションが良くなり、一時期の確実さを取り戻したことで、我々は4バックへと戻したんだ」