女子シングルス1回戦で橋本帆乃香と対戦した張本美和(奥)

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卓球 ◇WTTチャンピオンズ横浜 第2日(5日、横浜BUNTAI)

 男女1回戦が行われ、女子は世界ランク3位で第1シード張本美和(18)=木下グループ=が同13位のカットマン・橋本帆乃香(28)=デンソー=に3―2で競り勝ち、2回戦に進んだ。試合後は苦戦した悔しさから涙を流した。日本女子初のWTTチャンピオンズ2勝目を目指し、2回戦は世界ランク12位の陳熠(中国)と対戦する。美和の兄で、男子で2連覇を目指す第3シード張本智和(23)=トヨタ自動車=はオーストラリア選手に3―0で快勝した。

 1時間超の死闘を制した美和の目から涙があふれた。橋本の返球が外れて初戦突破が決まると、息が上がったまま左拳を握った。両者にホームの温かい拍手が送られ、向かった取材エリア。「ドロー(対戦組み合わせ)が出た時から不安で自信がなかった。苦しかった。勝って準備不足だと感じたことに悔しさが残った。我慢して勝てたことだけが良かった」と振り返ると涙が落ちた。

 初戦でいきなり日本勢対決。橋本との国際大会での対戦成績は3勝1敗と分が良かったが、5月に中国勢を破った強敵だ。奪い返された第2G後には橋本の負傷による中断、メディカルタイムアウト(MT)を挟んだ。昨年の2回戦でも、相手のMTでリズムを崩して逆転負け。「去年がフラッシュバックした」。さらに「自分でも抑えられなくて…変な技術を出した」と体が思うように動かない。得意のバックでミスが連なり1―2で逆転を許し、最悪な結末がよぎった。

 「終わった…もう電車で帰るのか」

 踏ん張れたのは忍耐を意識していたからだ。7月のノジマTリーグ開幕戦(台湾)。神奈川の一員で出場し、トップ名古屋の木村香純(26)に第2Gをあっさり取られながら3―1で勝利した。試合後、コーチの父・宇さんとの反省会で「苦しい時は我慢するのがいい解決策」と気づいた。

 この日も第4Gの劣勢で「我慢」「全力」とつぶやき、思い切ったフォアで決め、珍しいバックサーブでも得点につなげた。最終Gの3―3では92回もの壮絶なラリーを制した。

 狙うは、3月の重慶大会に続く日本女子初のWTTチャンピオンズ2勝目を自国開催で手にすること。悔し涙を流しながら「新たな自分が見つかった」と成長のきっかけもつかんだ美和。「目標は優勝。日本の皆さんの前でもう1試合できるうれしさがある」と、涙を拭い頂点を見つめた。(宮下 京香)