「貴重品を取るため店舗に」イオンモール熊本爆発事故 上司の“指示”や従業員らの行動明らかに… 被災地で長引く“断水”なぜ
最大震度7を観測した熊本地震の発生から1週間となりました。従業員7人が亡くなったイオンモールの爆発事故について、施設内にいた人たちの行動や状況が見えてきました。
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イオンモール熊本での爆発から1週間です。
岩粼陽フィールドキャスター
「こちらには、お花やお菓子などが手向けられています」
雑貨店で働いていた大竹玖瑠美さん(22)を含む、従業員7人が爆発に巻き込まれ、亡くなっています。
煙と粉じんが、建物の壁を突き破り、噴き出しました。その内部は、散乱しているガレキが、もともと何の部分だったのかすらわからないほど、激しく壊れています。
■“地震から約30分後に全員の避難完了”

爆発は地震発生からおよそ1時間20分後に起きました。1週間がたち、イオンモール内にいた人たちの行動が、明らかになってきました。
7月28日午後4時27分ごろに地震が発生すると、従業員の誘導のもと、屋外への避難が行われ、イオンは地震からおよそ30分後に客と従業員全員の避難が完了していたとしています。
しかし、そのおよそ50分後に爆発が起き、7人の従業員が、館内で巻き込まれました。
イオンは、一旦屋外に避難したものは、館内に戻らないルールになっていると説明していますが、私たちが話を聞いた、当時1階で勤務していたという専門店の従業員は、屋外への避難後、上司からこんな指示が…
上司
「店の状況が知りたい。写真は撮っている?」
従業員は、不安だったものの建物に戻り、写真を撮影したといいます。
そして、再び屋外に出たものの別のスタッフから、店のセキュリティーを確認してきてほしいとの連絡を受けたといいますが、断ったということです。
■“館内に戻る指示”認め遺族に謝罪

避難後、“館内に戻る指示”が従業員に出されていたとみられています。
亡くなった大竹さんが勤めていたハビタは、“指示”を認め、遺族に謝罪しています。
ハビタ・湯瀬営業部長
「もし可能であれば、売上金を金庫になおして(しまって)くれないか。もし入れるのであればといいました」
玖瑠美さんの母
「帰れっていってほしかったです」
■“当時の詳細なやりとり”明らかに

4日、当時、従業員と上司との間で交わされた詳細なやりとりが明らかになりました。
ハビタが遺族に提出した報告書によりますと、地震発生後、休暇中だった店長が、店のグループラインで、当時勤務していた大竹さんと、もう1人のスタッフに「皆さん大丈夫?ケガない?」と連絡したといいます。
すると、大竹さんから、「大丈夫です!2人とも外に避難しました」と連絡がきたということです。
そして午後5時12分、イオンモールの休業が発表されると、大竹さんの会社の営業部長が、店長と電話でやりとりをしたといいます。
ハビタ・湯瀬営業部長
「状況はどうなのかな。(店舗に)戻れるの?」
店長が「ちょっとわからないです」と答えると…
ハビタ・湯瀬営業部長
「わかった、もし戻れるのであれば、売上金を金庫に保管してほしい。無理なら全然いいです。可能な範囲で。ただ、イオンが戻って良いということを言わない限りは入ったらダメなので」
その後、営業部長から指示を受けた店長は、大竹さんと一緒にいたもう1人のスタッフに電話をし、その旨を伝えたといいます。
その際、スタッフは、地震発生当時、大竹さんは休憩中だったため、荷物を持って避難できているが、自分は荷物を持っていないと話していたということです。
そして、店長が爆発から7分後に、グループラインで安否確認をするも、大竹さんからの反応はなかったということです。
■従業員「貴重品を取るため店舗に…」

一方で、4日、3人の従業員が亡くなったオンワードホールディングスが明かした従業員との当時のやりとりでは、避難完了後に、従業員から、「貴重品を取るために店舗に戻ることができたが、何かやることはありますか?」との連絡があったといい、「速やかに施設の外に出るよう」伝えたといいます。
そして、爆発が起きる14分前、従業員に連絡をとると、「ちょうど店舗を出るところです」との返答があったということですが、爆発後、従業員と連絡がとれなくなったといいます。
オンワードは、従業員には身の安全の確保を第一としていたものの指導が不徹底だったとし、防災対策の強化を行うとしています。
また、従業員がイオンモール側から許可を得て、施設の中に戻ったかどうかは把握できていないということです。
■断水で…多く住民が困っているのが水

イオンモールの爆発を含め、38人が亡くなった今回の地震で、いま、多く住民が困っているのが、水です。
県内では、4万4000戸以上で、断水が続いています。(4日午後2時時点)
岩粼陽フィールドキャスター
「入浴の支援が行われている施設では、行列ができています」
自宅が断水中だという親子が訪れていました。
自宅が断水中・父親
「(Q.何分くらい待ってる?)きょうは2時間くらい待っている」
断水も4日で1週間です。その生活は…
自宅が断水中・父親
「できるだけ洗い物が出ないように…」
食事の際は、紙皿などを使い…
自宅が断水中・父親
「それでいいの?」
自宅が断水中・子ども
「うん」
トイレの水も流せないため、必要な際は、徒歩5分ほどの距離にある断水が解消されている施設で借りていました。
自宅が断水中・父親
「(Q.いま必要なものは?)いち早く水道が復旧してくれることが一番」
■断水…なぜ長期化? 完全復旧は

なぜ、断水は長期化しているのでしょうか。
氷川町と八代市の合わせて1万戸以上に水を供給している八代生活環境事務組合によりますと、氷川ダムから浄水場に水をおくり、そこから町に水を供給しているといいますが、ダムと浄水場をつなぐ導水管が地震によって破損したため、断水状態になってしまったということです。
その後、仮設工事を行い、2日に導水管の復旧が完了したものの、町へと水を運ぶ配水管も全域で漏水しているとみられ、断水の解消にはいたっていないといいます。
漏水箇所の調査と修繕をすすめていくといい、完全復旧まではかなりの時間を要する見込みだということです。
高市首相は今月末までに、すべての被災地域で断水を完全に解消するよう指示しています。
(8月4日放送『news zero』より)
