◆米大リーグ ホワイトソックス2―3ヤンキース(28日、米イリノイ州シカゴ=レートフィールド)

 米大リーグ、ホワイトソックス村上宗隆内野手(26)は28日(日本時間29日)、シカゴでの試合後に取材に応じ、故郷の熊本県で発生した最大震度7の地震について「応援で力をもらっているし、こういった時こそ少しでも力になれるように頑張りたい」などと思いを語った。同日のヤンキース戦では二塁打。10年前に熊本地震を経験している村上は、被災した地元へ思いを込めた一打を贈った。

 Wソックス・村上の、故郷への思いをのせた一打が右翼線を鋭く破った。ヤンキース先発は23年サイ・ヤング賞右腕のG・コール。3点を追う4回先頭だった。カウント3―1から甘く入った156キロ直球を逃さず捉えた。打球速度170・8キロの打球はあっという間に右翼フェンスに到達。初回1死の初対戦では空振り三振に抑えられていたが、第2打席ですぐにやり返した。

 熊本市出身で、九州学院高2年の時に2016年の熊本地震を経験した。同県益城町では、史上初めて震度7を2回観測。激しい揺れだった。練習を終え、自転車で下校中に激しい揺れを感じたという。ヤンキースとの試合前には自身のインスタグラムを更新。日本時間28日午後4時27分頃に発生した「令和8年熊本地震」に言及し「朝から心苦しいニュースでびっくりしています」と驚きを隠せない様子だったが「自分の命を第一に行動してください」と呼びかけた。試合後の取材では沈痛な面持ちで「自然災害なのでどうすることもできないけど、すごく心配」と悩める胸中を明かした。

 16年の同地震で、熊本城は重要文化財建造物や石垣などを含めて甚大な被害を受けた。18年、村上はヤクルトに入団。郷土の誇りの倒壊に心を痛めていたスラッガーは、プロ3年目から本塁打を1本打つごとに地震で損壊した熊本城の復旧のために一定額を寄付。完全復旧予定の37年まで支援する意向を示している。被災した故郷を勇気づけようと、フルスイングを続けてきた。

 今季からWソックスでプレーする村上。海を渡った今も、故郷・熊本への思いは変わらない。「応援で力をもらっているし、こういった時こそ少しでも力になれるように頑張りたい」。最大震度7の地震から一夜明けた被災地では猛暑の中、各地で深刻な被害があらわになった。スラッガーは胸に強い決意を刻んで、ベストを尽くしていく。