クマの爪にも耐える最強の防護服「熊テクター」 生きたクマでの実証実験の結果は

全国各地でクマの目撃情報が相次ぐ中、様々なクマ対策グッズが注目を集めている。
【映像】クマが熊テクターを噛みちぎろうとする様子(実証実験の動画)
これまでクマ対策アイテムとして、クマの爪にも耐えるという「クマ用防護服」が開発されたり、自身の被害経験から開発した「熊撃退ポール」(商品名:山菜採りポール 熊撃退)などを紹介したが、今回、新作を発見した。その名も「熊テクター」だ。
開発したのは防刃衣類を手掛ける「サクセスプランニング社」。クマの攻撃を受けやすいとされる頭部や腕を守るため、生地には耐刃性に優れた「超高強力ポリエチレン繊維」を使用している。同社は生地の耐刃性を高めるため、あることにこだわった。
「生きたクマでうちの素材がどうなんだというのが実証できた時点で発売したい」「本当にクマと戦わせたかった」(サクセスプランニング社 代表取締役社長・桑原由香子氏、以下同)
その実験映像では、檻の中に捕獲されたクマが生地を噛み、爪で激しく引っ掻くシーンが映し出されていた。
「6月の半ば頃に『クマ捕まりました』と猟友会の方、快く受けてくださった方にやってもらったら、初っ端から食いついて怒っている。怒りどころが何もないからものすごい勢いで引き裂いたり、噛んだりすごい状態」
大阪工業大学工学部との実証実験では、ツキノワグマの爪で生地の耐久性を確認したが、生きたクマでの実験はさらに得るものがあった。
「クマは一回で終わず、また違う角度からこうやって(襲って)くる。怒ったクマが生地をどんなふうにするかというのが一番知りたかった」
その後、生地を回収して耐刃性を確認したところ、クマの攻撃を受けても貫通していないことが確認された。
「防護服を作っている会社なので、危険なところで働かれる方の作業服をすでに作っている。なのでカミソリやカッター、ナイフで切ったらどれぐらいの状態かというのは実験ができた。だからと言って、何重も重ねて分厚いものにして動けなくなったら意味がない。まがいものは出せない」
熊テクターの安全性を重視するのは、創業者のある思いからだった。
「池田小学校(2001年に起きた殺傷事件)で小学生の子がね…。その時に創業者の子供が一緒ぐらいの年だったので、何か子供を危険から守れるものはないか、弱い者を守る物というので、だいぶ苦労して生地を作り上げた経緯がある」
同社では業務用の防護服だけでなく、不慮の事故や犯罪から身を守るベストやTシャツも取り扱っている。熊テクターの価格はフルモデルで24万9200円。問い合わせは連日舞い込んでおり、パーツ別だとすでに300着は売れたという。
安全性を高める一方で、着心地への配慮も忘れない。「やっぱり着心地って大切。いくら強くても鉄みたいなのを着て歩くわけにいかない。独自の切創生地をどれぐらいの厚さ、重ね、どんなふうに守るかというのを考えながら、パタンナーとかと相談してかぶりやすい形に作り上げていった」。
※桑原由香子氏の「桑」は正式には旧字体
(『ABEMA的ニュースショー』より)
