コンゴ民主共和国との試合で、飲水タイムに監督の指示を聞くイングランドの選手たち(1日)=吉野拓也撮影

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 サッカーのワールドカップ(W杯)北中米3か国大会では、前後半それぞれ22分頃に3分間の飲水タイムが設けられている。

 暑さから選手を守るという理由で導入された施策だが、選手たちが水分補給する間に監督が指示を与えるなど、チーム戦術を確認する場にもなっている。

 サッカーでは、試合開始直後や終了間際、ハーフタイムの前後は試合が動くことが多い「危険な時間帯」と言われる。これまで前後半の「2分割」だった試合が「4分割」となり、この時間帯が増える。

 1次リーグのスイス―ボスニア・ヘルツェゴビナ戦では、後半の飲水タイムからまもなく、スイスが一挙3人を交代し、直後にゴールを奪った。ヤキン監督は「2回目の飲水タイムの後にいくつか調整したことが非常に重要だった。相手はすぐには対応できなかった」と明かした。

 イングランドのトゥヘル監督は「チーム全体に指示を出す機会になる。リードした状態で飲水タイムを迎えるのは、ある意味『うれしい悩み』と言える」と受け止める。

 トロントでのガーナとパナマの試合は、雨が降り、気温は10度台と冷え込んだ。後半追加タイムにガーナが決勝点を挙げるまでは一進一退の展開。飲水タイムで試合が止まると大きなブーイングが起きた。ガーナのケイロス監督は「将来的には、このルールが気象条件に合わせて調整される必要があると思う」と振り返った。

 ウズベキスタンのカンナバロ監督は、新ルールに理解を示す一方、「勢いに乗っている時にプレーをストップさせられる難しさがある」と指摘。「結局、ルール変更は一部の人を喜ばせ、別の人にとってはそうではない性質のものだと思う」と語る。

 飲水タイムになるとテレビ中継ではCMが入る。商業的側面が強いのではないかという見方もあるが、国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は、「選手の健康を考えての施策」と強調している。