TWICEメンバーに他事務所との接触報道 「移籍=脱退」ではないK-POP界の新たな選択肢
先日、韓国の人気女性グループTWICEのメンバーが別の芸能事務所と“接触”したというニュースがK-POPファンの注目を集めた。
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韓国メディア『OSEN』は、TWICEメンバーのジョンヨンが俳優ビョン・ウソクや実姉の女優コン・スンヨンが所属するVAROエンターテインメントのスタッフとミーティングの場を設けたことを伝えた。
その記事によれば、当日は今後の演技活動に関する具体的な対話が行われた模様だ。VAROエンターテインメント側も「ジョンヨンとミーティングを行ったのは事実」と認めたという。
しかしながら、「まだ専属契約に関して確定した事項はない」と言い添え、決定したことはないとする慎重な姿勢を保っている。
演技の世界への進出とグループの行方この件を巡り、現在ジョンヨンが所属しているJYPエンターテインメント側からも見解が発表された。JYPの担当者は『OSEN』に「ジョンヨンとは再契約の協議期間として、引き続き話し合いを続けている」と伝えている。
現段階においては、ジョンヨンの移籍やJYPエンターテインメントからの離脱、さらにはグループからの脱退といった事態は何一つ公表されていない。

にもかかわらず、今回の件がこれほど大きな注目を集めるのは当然の成り行きと言え。
ジョンヨンは現在、映画『新兵:ザ・ムービー』(原題)への出演が決まっており、初の銀幕デビューを間近に控えている。作中では看護将校という役回りを務めることになっており、音楽の世界を飛び越えて役者としての幅を広げようとしている極めて重要な時期にいる。
先に役者の道を歩み始めたダヒョンに追随する形で、彼女もまた本格的に演技に注力するとなれば、ファンの関心は自然と「TWICEとしての今後」に向かう。
そのような状況下で別の事務所との接触が明らかになったため、「ジョンヨンはTWICEを離れてしまうのか」という動揺が広がるのも致し方ない。
しかし、ここで確認しておきたいのは、今のK-POPにおいて「所属事務所を離れること」と「グループを離れること」は、もはや同義ではないということだ。
個別活動とグループ維持を両立する新潮流以前のK-POP界であれば、契約更新の時期はグループの命運を分ける最大の山場であった。とりわけ女性グループに関しては、デビューからおよそ7年が経過して契約の節目を迎えた際、そのまま解散や活動の終了を選択する形が目立った。いわゆる「魔の7年ジンクス」だ。
一部のメンバーが元の会社から移籍したり、全員の意見がまとまらなかったりすると、ファンは即座に「解散か」「脱退か」と危機感を募らせた。実際に、そうした展開によってグループとしての動きが凍結してしまった前例は少なくない。
だがここ数年で、その前提は劇的な変化を遂げている。
その変化を最も如実に示しているのがBLACKPINKのあり方だ。

メンバーの4人はグループとしての活動においてはYGエンターテインメントとの契約を維持しつつも、個人の仕事に関してはそれぞれが異なる事務所や独自のレーベルを拠点に展開している。
ジェニーはODD ATELIER、ジスはBLISSOO、リサはLLOUDという組織をそれぞれ立ち上げ、ロゼはTHE BLACK LABELへ籍を移した。かつてであれば「バラバラになった」「事実上の解散」と受け止められてもおかしくない体制だ。
だが実際には、個人活動とグループ活動を分ける“分散型”の形として機能している。メンバーそれぞれが女優、ソロ歌手、グローバルスターとして個別に存在感を高めながら、BLACKPINKというブランドの価値も維持している。
同じ事務所に留まることよりも、グループとして合流できる契約構造や意思があるかどうかのほうが重要になっているのだ。
Red Velvetの動向も、こうした新たな潮流を示す代表例と言える。
ウェンディとイェリは2025年4月にSMエンターテインメントを離れ、それぞれ新しい事務所と契約した。一方で、SMエンターテインメント側は早い段階で「ウェンディとイェリはRed Velvet of メンバーとして、グループ活動は当社と共に行う予定だ」と説明している。
これも少し前であればファンを大いに当惑させたはずだが、現在においては、メンバーが別々の事務所に所属しながらも、グループ活動を続ける可能性が現実的に受け止められている。

さらに、GFRIENDが辿ったようなアプローチも存在する。
メンバー全員がSOURCE MUSICを離れ、“グループ解散”となり、シンビ、ウナ、オムジはVIVIZとして活動し、イェリンとユジュはソロ、ソウォンは女優としてそれぞれの道を歩んだ。それでも2025年1月には6人でスペシャルアルバムを発表し、デビュー10周年を記念したコンサートも行った。
同じ事務所に籍を置いていなくとも、しかるべきタイミングで再び集結する。そうしたスタイルも、今のK-POP界では珍しいものではなくなってきている。
少女時代やKARA、2NE1、LOVELYZなど、一定の期間を経て再集結した女性グループの具体例は枚挙にいとまがない。SNSやユーチューブといったツールを通じてファンとの繋がりを維持しやすくなったことも手伝い、世界的な市場における再結成ライブや記念プロジェクトの持つ価値も高まっている。
もはやグループとしての活動は、ひとつの事務所の枠内だけで完結するものではなくなった。
もちろん、TWICEのケースにおいては事情がまた別だ。

彼女たちはJYPエンターテインメントの顔とも言えるトップグループであり、長年その象徴として第一線で走り続けてきた。メンバーの誰もが同じ組織に所属し、強固な結束を守ってきた歩みがあるからこそ、今回の移籍に関する噂は重い意味を持つ。
加えて、今回の交渉先が実の姉であるコン・スンヨンが在籍するVAROエンターテインメントだという点も、大きな話題を呼んでいる要素だ。もし彼女が本腰を入れて役者の道を志しているならば、俳優のマネジメント業務において実績のある会社を選択肢に入れるのはごく自然な流れと言える。
とはいえ、その動向がただちにグループからの脱退に結びつくとは限らない。
実際のところ、現代のK-POP界では個人の活動とグループとしての活動を完全に切り離して進めるやり方が定着しつつある。演技の仕事は別のプロダクションにバックアップを仰ぎつつ、音楽活動やグループとしての稼働はこれまでの体制を継続する、もしくは双方の契約を個別に締結するという選択も十分に想定される。
肝心なのは、彼女自身やJYPエンターテインメント、そしてTWICEのメンバーたちが、今後のグループ活動を維持していこうとする意思をどれほど固く持っているかという点にある。
以前の業界の常識であれば、別の事務所との面談が報じられた時点で「脱退」や「解散」といった最悪の事態を想起させた。それゆえ、彼女の今回の行動に動揺を隠せないファンが多数いるのは無理もない。
しかし同時に、前向きな見方もできる。役者として新しい世界へ踏み出すことが、決してグループとの決別を決定づけるわけではないからだ。

今後、彼女が実際にその事務所へと拠点を移すのかどうかは不透明だ。ただ、もしそれが現実のものとなったとしても、役者として次のステージを求めることと、グループのメンバーであり続けることは、決して相反する事柄ではない。
(記事提供=スポーツソウル日本版)

