サポーターのサインに応じるブラジル代表ビニシウス(カメラ・岡島智哉)

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 日本が29日(日本時間30日)の決勝トーナメント1回戦でブラジルと激突する。王国攻略の鍵はエースFWビニシウス(25)と対峙(じ)する日本の右サイドにあり―。表裏一体の攻防を、後藤亮太記者が「読み解く」。

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 言わずもがな、王国ブラジルの最大の武器は、左ウィングのFWビニシウスだ。世界屈指のアタッカーは、圧倒的なスピードとドリブル、高い決定力を大舞台で発揮し、1次リーグ3戦連続得点で計4ゴールと絶好調だ。日本がいかにして封じるかが、勝敗を左右するポイント。MF鎌田が「ビニシウス選手は守備はあまりしないで前に残ってカウンターを狙ってくる。そのため(日本が)コンパクトさをキープできなくなったり、攻めることはできるけど、後ろが空いてしまったりすると思う。そのリスク管理をしないと難しい試合になる。そこにどれだけ人数をかけてやるのかが大事」と警戒したように、大一番の命運を握るエリアは「日本の右サイド」であることは間違いない。

 ビニシウスと対峙する右ウィングバックのMF堂安、右センターバック(CB)での先発が予想されるDF冨安(またはDF渡辺)が、いかに前を向かせずに自由を奪えるか。さらに、右ボランチのMF佐野が、ビニシウスへのパスの供給源となっているMFパケタを自由にさせず、ホットラインを分断できるかなど、右シャドー(1トップ後方)のMF伊東らも含めた、組織的な守備網の構築が不可欠となる。佐野も「近場の選手とつながりながら、最終的に全員でつながってやれれば」と、強烈な個に、日本が誇る高い組織力で対抗していく覚悟を示した。

 ただ「最大の脅威」は、「日本の勝機」と表裏一体とも言える。DF板倉は「(ブラジルは)攻撃に全振りしたい選手が多い。守備の局面で言えば、自分たちの(攻撃を組み立てる)ビルドアップや攻撃でつけ入る隙は必ずある」と強調。ビニシウスの“攻め残り”により、逆に日本の右サイドが攻撃に転じた瞬間、ブラジル陣内にはスペースが生まれ、数的優位をつくることも可能。的確な縦パスで攻撃のスイッチを入れられる冨安のビルドアップ能力や伊東のスピードを生かして、ゴールに迫る機会も必ずつくれるはず。日本の右サイドが繰り出す矛と盾のクオリティーが、日本サッカー史上最大の戦いの命運を握る。