富士山開きまであと3週間……命を左右する「登山届」の重要性
富士山の開山まで約3週間となった8日、静岡県富士宮市の須藤秀忠市長は定例会見にて「閉山期登山」についての問題点を明らかにした。
日本一の標高を誇る富士山は日本のみならず世界でも人気の高い山であるが、人気が高いがゆえに遭難事故も多い山でもある。故に須藤市長は再三にわたりその危険性を訴えているという。
静岡県富士宮市長、富士山山岳救助を「命懸けでやっている」 閉山中の遭難事故に苦言
国内における登山遭難の場合、救助にかかる費用は、自治体によっては原則公費、民間の場合は自費となることが多い。だが、近年では「登山ブーム」ということもあり、登山客に比例して遭難者も増加傾向にあり、北アルプスや八ヶ岳を擁する長野県では2025年に報告された遭難事故が過去最多となっている。
事故を防ぐため長野県では登山の計画書となる「登山届」の提出を義務付けているが、県山岳遭難対策協議会によると遭難者の9割が登山届を提出していないというデータがあるという。
「登山届が提出されない」という背景には、「書類を書く面倒臭さ」が深層心理としてあるようだ。事実、登山届には名前や住所以外にも同行人数や入山日時や下山日時などの予定を記載する項目があるなど、面倒に感じる人は多そうである。
だが、近年は「YAMAP」などの登山届を提出できるアプリの登場や、山岳捜索サービスの「ココヘリ」が軽量な小型発信機付会員証を発行するなど、事前に情報さえ得られれば、良質な捜索サービスを受けることが可能であり、「紙書類だけ」「役所が開いている時間帯以外は受け付けない」といった面倒な手続きはだいぶ解消されている。
遭難事故を減らすためには、まず「登山届」に対する世間のイメージを変えていく必要があるのではないだろうか。
