平河悠(写真・共同通信)

写真拡大

 イングランドのチャンピオンシップ、プレミアリーグ昇格プレーオフ決勝が5月23日におこなわれ、MF平河悠所属のハル・シティがミドルズブラに1-0で勝利。9年ぶりプレミアリーグ復帰を決めた。

 試合は一進一退で進んだが、スコアに「1」が刻まれたのは、後半アディショナルタイムで5分を過ぎたことだった。

 76分から出場した平河が左サイドでボールを受けると、縦に仕掛けて左足で速く鋭いクロスを上げる。思わずGKが弾くとFWオリバー・マクバーニーが詰めて決勝ゴールとなった。

 そして“事件”は、試合後のセレモニーで起こった。

「映像には、優勝カップを次々に掲げるハルのイレブンが映し出されました。そして決勝ゴールを演出したヒーロー、平河の番がやっきました。日本人ファンとしては待ちに待った瞬間です。ところが、いざ平河が掲げる瞬間になると画面が切り替わったのです。この不自然な“カット”は、テレビ局の単なる演出上の都合なのか、それとも平河を“軽視”したのか、この時点では日本のサッカーファンの間でも議論が別れました」(スポーツ紙記者)

 ところが、それからわずか一週間ほどの5月31日。男女の違いこそあれ、舞台は同じイングランドで“事件” が起きた。

「この日は女子のFAカップ決勝がおこなわれ、GK山下杏也加、MF長谷川唯、FW藤野あおばらが所属するマンチェスター・シティがFW清家貴子擁するブライトンを4−0で下し、優勝を果たしました。リーグを制していたマンCは、クラブ史上初の2冠を達成しました」(同前)

 そして、またも優勝セレモニーで不可解な出来事に遭遇することになる。

「長谷川がメダルをかけられるシーンは映し出されたのですが、1ゴールを決め、この日ヒロインとなった藤野の場面ではいきなりピッチサイドの映像に切り替わったんです。

 またトロフィーリフトの場面では、長谷川が手にした途端、カメラは引きの映像に変わってしまいました。

 平河の事件からわずか一週間後に同じイングランドで、しかも2人の日本人選手が“犠牲”ともなれば、偶然では片づけられないですね。過去にも香川真司や岡崎慎司、南野拓実らが歓喜の瞬間に映像から外されたことがありますが、要するに日本人選手を軽視するという“仕打ち”なのではないでしょうか」

 また、独・ブンデスリーガでも日本人に対する冷遇があったと報道された。サッカーライターはこう語る。

「DF小杉啓太は19歳の若さで名門フランクフルトに移籍した逸材です。ここでアピールすれば、北中米W杯での代表入りも可能性が大いにありました。ところがアルベルト・リエラ監督は小杉を徹底的に嫌い、控えどころか無視する日々だったそうです。ドイツ新聞社『Frankfurter Allgemeine Zeitung』によると、リエラ監督は小杉に対して『お前は用済みだ』とまで言ったそうなんです。

 最終的にはリエラ監督が解任されることとなり、小杉は溜飲を下げる結果となりましたが、日本代表入りのアピールの場を奪われたことは痛恨の極みですよ」(サッカーライター)

 こうした対応に「日本人差別だ」と批判する声は少なくない。実際は日本人に限ったことではなく、アジア人やアフリカ人に対してもなくならないという。あと一週間ほどでW杯は開催される。このような仕打ちが『世界最高の祭典』に水を差さなければいいのだが。