【ファンキー通信 カルチャー編】韓国で増殖中? 「お姫さま病」って?

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 韓国には『コンジュピョン』と呼ばれる(和訳すると『お姫さま病』となる)病気(精神疾患)があるようだ。韓国の大手放送局「KBSラジオ国際放送」の伝えるところによると、お姫さま病とは、女性がかかる病気で「自分は常に人々の注目を浴びる本当に愛らしい存在だ」と根拠もなしに思う状態のことを指すらしい。KBSの記事では自分がお姫さま病かどうかをいくつかの質問に「はい」か「いいえ」で答えることでチェックが行えるとしている。項目の中には「正直、私は下手なタレントよりもずっときれいだ」「正直、私を拒否する男なんているものですか」と、これに「はい」と答える人はかなりの痛い人では? と思うような文が並ぶ。

 「1995年ぐらいにコメディ番組で、自分のことをきれいだと誤解している『お姫さま病』の人物が登場し、人気を博しました。その後韓国のおばさん歌手が『お姫様は寂しい』という曲をヒットさせます。そこから自分のことを勘違いする女性を『お姫さま病』と呼ぶ流行が生まれました。韓国では辞書にも掲載される有名な言葉ですよ。ちなみに、男性の場合は『王様病』と呼ばれます」(韓国人のBさん)

 その国でしか通じない疾患名は存在する。日本で言えば日曜日の夕方に憂鬱になる「サザエさん症候群」のような。日本では一般化している「ひきこもり」も、他の国には精神疾患としては存在しない言葉だ。こうした、ある地域や国で発祥しやすい精神疾患を『文化依存症候群』と呼ぶようだ。韓国独自の文化依存症候群で有名なものには「火病」(ファッビョン)と呼ばれるものがあり、これは極度に怒りを抑えることでストレスがたまり、胸が重苦しくなったり不眠症になったりすることを指すそうだ。

 日本独自の文化依存症が「ひきこもり」「対人恐怖症」、韓国独自の文化依存症が「お姫さま病」だとすると、日本人は韓国人に比べ、よくも悪くも内にこもりやすい人が多いのかもしれない。ただ、お姫さま病の話を聞くと、日本にも勘違いした女性「お姫さま病」はたくさんいらっしゃるので、この病気は韓国だけのものではないのかも。(梅田カズヒコ/verb)

■関連リンク
韓国にだけある病気、「お姫さま病」(KBS WORLD RADIO) - 文中で紹介したお姫さま病について書かれた記事

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