新型ルークスにそこはかとなく漂うキューブ感! 果たして本当に似ているのかデザインのプロが検証!!

この記事をまとめると
■新型日産ルークスが発売から1カ月で1万1000台を受注した
■箱感やフロントマスクなどにかつての人気車である日産キューブと共通点がある
■じつは両車のテーマはそれぞれ「カドをまるめたシカク」と「かどまる四角」だった
新型ルークスがキューブそっくりって本当?
受注開始から1カ月で1万1000台の受注を突破したという好評の新型ルークス。発表時に話題となったのが「キューブそっくり!」という声で、そこもまた高評価の一因なのかもしれません。では、新型は本当にキューブに似ているのか、あらためてそのエクステリアデザインをチェックしてみましょう。

●キューブにそっくりな3つの理由
「キューブそっくり!」というそのキューブとは、間違いなく2002年に発売された2代目を指していると思われますが、「似ているのか?」については、何しろこれだけ多くの声が聞かれる以上「似ていない」とはいえないところです。では、新型ルークスのどこがキューブに似ていると思わせるのか、ここでは3つの理由に集約してみたいと思います。

ひとつ目は、ずばりボディの箱感。そもそも軽のトールワゴン自体がすでに箱っぽいのですが、新型はAピラーを8度立てることでその箱感がさらに強調されています。これは前席の頭上空間や室内長を拡大すること、前方視界の向上など機能面での改善が目的ですが、より増した四角っぽさがキューブを連想させると思えるのです。
ふたつ目は、明快なショルダーラインです。新型は日本の伝統的な建築様式である唐破風(からはふ)から着想した2トーンカラーが特徴ですが、その色わけ線はボディを上下にわける強いショルダーラインとなっています。

一方、2代目キューブもフロントから引かれる明快なショルダーラインが特徴で、そこに共通したイメージが発生すると思われます。ちなみに、あらためてライバルであるタントやスペーシアを見てもこうした幅のあるショルダーラインはなく、なるほど新型ルークスの特徴であることがわかります。
3つ目は、ご想像のとおりフロントグリルの表情です。ヘッドライトを含めて四角く囲われたブラックのグリルは、まさにキューブに直結するイメージ。さらに格子状にデザインされたグリル内の造形もソックリです。新型ルークスの担当デザイナーは、あえてVモーションをあからさまに強調しなかったと語っていますが、その判断は的確だったようです。
似ているのは見た目だけでなくコンセプトもほとんど一緒
●じつはデザインテーマも同じだった?
さて、3つの造形から「似ている」と思わせる理由を考えてみましたが、あらためて2代目キューブを振り返ってみると、「Magical Box(マジカルボックス)」の商品コンセプトを受けたデザインモチーフは、何と「カドをまるめたシカク」。

そう、新型ルークスの「かどまる四角」とほぼ同じデザインテーマだったワケです。これが偶然か否かは不明ですが、「そりゃあ似ていて当然だヨ」と思わせるポイントです。
ただ、「すべてが同じか?」と問われればそうともいえず、2代目のキューブには独自の特徴がしっかりありました。たとえば、小型車枠を生かしたボディは「まるめた四角」がより顕著で、全体的に柔らかな印象だし、ボディ色のBピラーや左右非対称のリヤガラスによる強い個性は圧倒的です。もちろん、3730mmの全長に対し、1640mm(FF)の全高による独特のプロポーションも出色。

この2代目キューブが登場した時期はカルロス・ゴーンCOO(当時)によるV字回復期で、3代目マーチや初代ティーダ、ティアナ、フーガなど、個性的かつグッドデザインなモデルを数多く輩出しました。タイムレス・ジャパニーズ・フューチャリズムを掲げるいまの日産が、当時のコンセプトを掲げることでヒット作を生んだのは、やはり偶然ではないのかもしれません。

