記事のポイント
ウェストマンアトリエが「サントーン ブロンジングドロップ」を発売し、発売から1カ月で完売するなど大きな反響を得た。
在庫切れ後に再販を行い、ポップアップや小売店舗での展開を通じてブランドの存在感をさらに高めている。
再販に向けて1万5000人のウェイトリストが発生し、年内にはブランドのトップ10製品になると期待されている。


2月、ビューティ売り場にはすでに多くのブロンジングドロップ(リキッドタイプのブロンザー)が並んでいた。

フォーマットはすでに価格帯を横断して広がっており、高価格帯ではドランクエレファント(Drunk Elephant)やサマーフライデーズ(Summer Fridays)が、大衆市場向けにはエルフ・コスメティクス(E.l.f. Cosmetics)が手頃な価格で提供していた。

それでもなお、メイクアップアーティストであり、ウェストマンアトリエ(Westman Atelier)創業者のグッチ・ウェストマン氏はこのカテゴリーはまだ十分ではないと感じていた。

自身のブランドがブロンジングドロップに参入した理由について同氏は、「これまで使ってきたなかで、我々のプロダクトのレベルに並ぶ製品はなかった。そして、それは自分のブランドだから言っているわけではない。仮に他社の製品であっても、同じことを言っただろう」と語る。

「ブランド創業者としてもメイクアップアーティストとしても、『本物のプロダクト』をつくったと感じている――肌の哲学をそのまま体現しているのだ。人々はコンプレクション(肌色)について語るとき、ファンデーションに言及しがちだが、私はもっと幅広いものだと考えている」。

発売と初動の成功



ウェストマンアトリエは2月に「サントーン ブロンジングドロップ」を4色展開で発売した。価格は58ドル(約8500円)。この製品は、同ブランドにとって初めてセフォラ(Sephora)の店頭正面ディスプレイに並んだ商品となり、メイクアップアーティストのケイティ・ジェーン・ヒューズ氏などTikTokでの支持も獲得した。発売から1カ月以内に完売となった。

完売は見出しとしては好材料だが、一方で売上の機会を逃すことも意味する。しかし7月に在庫を補充して以来、ウェストマンアトリエは夏の期間を活用し、改めてこのローンチに注力している。

「もちろん、売り切れることは残念だが、それは同時にブランドにとって非常にエキサイティングなことでもある。この製品がコミュニティに確実に響いている証拠だからだ。そして新規顧客が多く流入したのも、とても刺激的だった」と、ウェストマンアトリエのCMO、ケイト・ワイズマン氏は語る。

「リテールパートナーもリローンチに非常に期待しており、発売当初の勢いで十分な時間を与えられなかった製品を、もう一度『日の目に当てる』機会になった」。

サマーポップアップと小売戦略



ブランドは夏の終わりまで一連のアクティベーションを展開する予定だ。まずはイーストハンプトンのアイスクリーム店「アラモードショップ(A La Mode Shoppe)」でポップアップを開催する。ウェストマン氏とワイズマン氏は、数千人規模の来場者を見込んでおり、ポップアップの前半ではメディアやインフルエンサー向けの時間を設け、その後に一般公開される。

また、ブロンジングドロップの再販に合わせて、、直近数ヶ月で店舗のリニューアルを行った美容リテーラーへの訪問も行う予定だ。ハンプトンでのポップアップに続き、8月下旬にはロンドンのスペースエヌケー(Space NK)、9月にはニューヨークのノードストローム(Nordstrom)店舗を訪れる予定である。同店は新たに改装されたビューティフロアを披露するタイミングだ。

ウェストマン氏とワイズマン氏は再販に関する売上予測の具体的な数値は明かさなかったが、再入荷に向けて1万5000人の順番待ちが発生したことを共有し、年末までにはブランドのトップ10製品に入ると予測している。ただし、需要に対応するために正確にどれだけの数量を生産する必要があるかは、今後学んでいくことになるだろう。

「我々は常に『どこまで高く伸びるか』を学んでいる。直感も少しあるし――グッチの感覚はどうか? という判断もある。そこに歴史的なベンチマークや、小売パートナーとの協業、そして一定のセーフティストックを組み合わせている」と、ワイズマン氏は語った。

[原文:With a restock, Westman Atelier’s bronzing drops hope to get their moment in the sun

Emily Jensen(翻訳・編集:杉本結美)