記事のポイント
オーセンティック・ブランズ・グループが、リーバイ・ストラウスからドッカーズの知的財産を取得し、グローバル展開を本格化
セントリック・ブランズが北米市場のオペレーティングパートナーとなり、多様なカテゴリで再成長を支援
買収は再構築型ブランド戦略の一環であり、ドッカーズは国際市場とオムニチャネル施策によりプレゼンス強化を目指す


アメリカンカジュアルを象徴するブランド、ドッカーズ(Dockers)が、新たなステージに進もうとしている。

ブランドの知的財産を軸にグローバル展開を進めるオーセンティック・ブランズ・グループ(Authentic Brands Group)は20日、リーバイ・ストラウス(Levi Strauss & Co.)からドッカーズの知的財産を買収する正式契約を締結したと発表した。1986年に誕生し、チノパンやカーキパンツを「定番」に押し上げたドッカーズが、オーセンティックの傘下で再スタートを切る。

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オーセンティックの創業者兼CEOであるジェイミー・ソルター氏は「ドッカーズは我々のモデルに自然にフィットするブランド。深い伝統、高いブランド認知、ライセンス展開の基盤がすでにある」と述べており、今後はワークウェアからライフスタイル全般に拡張していく構想だ。

今回の買収と同時に、オーセンティックはセントリック・ブランズ(Centric Brands)とのライセンス契約を締結。セントリック・ブランズは、米国・カナダ市場において、スポーツウェアやキッズアパレル、ゴルフウェアなど複数のカテゴリーを担うオペレーティングパートナーとして位置づけられる。セントリック・ブランズのCEOジェイソン・ラビン氏は、「象徴的な伝統と成長余地を兼ね備えたブランドであり、我々の経験を活かして再成長を支援する」と語っている。

ドッカーズの特徴は、カジュアルウェアの1カテゴリーをほぼ独占してきたにもかかわらず、なお成長の余地がある点にあるという。オーセンティック社長のマット・マドックス氏は、「真の機会は、ブランドを次世代に再定義することにある」と述べており、今後はイノベーション、オムニチャネルの拡張、そして国際市場への進出に注力する方針だ。

すでにラテンアメリカ、欧州・中東・アフリカ、東南アジアなど複数の市場で地域パートナーとの協議を進めており、ドッカーズの既存事業のスケールアップと地域別最適化を見据えている。

ドッカーズの買収は、オーセンティックによる「再構築型」ブランド投資戦略の一環でもある。同社はすでにリーボック(Reebok)、チャンピオン(Champion)、ナインウエスト(Nine West)、エディー・バウアー(Eddie Bauer)、ビラボン(Billabong)など50を超えるブランドを保有し、世界150カ国、2万9000以上の店舗・販売拠点で展開中だ。

その中には、デビッド・ベッカムやシャキール・オニールといった著名人ブランド、近年ではバーニーズ・ニューヨークやニーマン・マーカスといった高級ブランド群を取り込むなど、多層的なポートフォリオ拡大を進めている。

ドッカーズもこの強大なライセンスネットワークの一員となり、グローバルでのプレゼンス再構築を図ることになる。買収の完了は2025年第3四半期を予定している。

Image:Authentic Brands Group