白熱の試合で選手を支えた心強い紫の大声援、広島DF佐々木翔「前向きに後押ししてくれた」
「アップの時から本当に素晴らしい雰囲気を作ってくれた。いまのチーム状況をサポーターたちも前向きに後押ししてくれていることを非常に感じた。だからこそ、チームとして前に進むという時に、しっかり勝ち切れるのが1番良かったので、なおさら悔しい」
初代王者を目指したAFCチャンピオンズリーグ2では絶望も味わった。3月8日の準々決勝第1戦ではホームでライオン・シティ・セーラーズ(シンガポール)に6-1の大勝を収めたが、この試合でデビューしたFWヴァレール・ジェルマンに出場資格がなかったことが発覚。クラブの確認不足による規定違反で処分を言い渡され、第1戦は没取試合となり0-3の敗戦扱いとなった。5点リードから一転して3点を追う状況となった12日の第2戦、高温多湿の気候と人工芝の敵地で健闘したが、退場者を出した影響もあって1-1の引き分けに終わり、無念の敗退を喫した。
異国の地で失意に陥ってから中3日の柏戦は、心身ともに難しい状況だったが、心強い応援がホームに戻ってきたチームの背中を押した。試合前には白いハートのコレオの中央に「どんな道も共に歩んでいこう」の横断幕。チームへの愛情が紫のスタンドに浮かんだ。そこから響く突き刺さすような大声援。サポーターたちの情熱がスタジアムを包んだ。試合開始から5分間続いた「Ale'! Ale'! Hiroshima」のチャント。揺るがぬ熱意がチームを後押しした。圧倒的なホームの雰囲気を作った心強い味方。それが選手たちの勝利への意志につながった。
紙一重の攻防が続いた72分、右サイドのMF新井直人が中央にボールを送ると、こぼれ球をMF中島洋太朗が華麗にダイレクトパス。ペナルティエリア前で収めたFWジャーメイン良がターンして右サイドへ展開した。このパスを受けたのは「ガッツが自分の仕事。みんな疲れているので自分が盛り返したい気持ちがあった」という途中出場のMF越道草太だった。
「ジャメくんがしっかりタメを作って自分に優しいボールを出してくれたので、練習通りのクロスができた」。狙いは逆サイドのMF東俊希が入るであろうファーポスト。越道は、「完璧には見えてなかったけど、ムツくん(加藤陸次樹)が相手の間に入ってくれていて、仲間が来るのも遅かったので、ふんわりあげて時間を作った感じだった」と振り返る。

