「女湯に5・6歳の男児連れてくるママ不快」スーパー銭湯の入浴マナーに異議を唱える投稿が大炎上…”大衆浴場論争”に
9月29日、Xでスーパー銭湯の女湯に6歳くらいの男児を連れて入った母親を批判する投稿がなされた。その投稿はまたたく間に拡散され、賛否入り交じっての大論争が…。
「女湯に5・6歳の男児連れてくるママ不快」という投稿が炎上
9月29日、Xでスーパー銭湯の女湯に6歳くらいの男児を連れて入った母親を批判する投稿がなされた。その投稿はまたたく間に拡散され、投稿へのリプライや引用ポストでは賛否入り交じっての大論争が繰り広げられることに。
反応を見てみると、「男児を連れ入浴する母親が苦手」との同意も多かったが、「6歳の男児を男扱いする方が異常」とする声も見受けられた。
また、父親が男児を男湯に連れていくべきだという意見には、シングルマザーだと幼児ひとりで男風呂に入ることはできないという反論も。
他にも、母親である自分は良いが、男児が女湯に入ることを同じ年頃の娘が嫌がる、とそれぞれの立場で議論がなされた。
男児を持つ親は貸切の家族風呂に行ってほしいという声が多かったために、「家族風呂」がトレンド入りし、注目度の高いリプライや引用ポストはそれぞれ1000万~3600万表示を越えた。
コンプライアンスがなにかと厳しい小学校の中には、性別にかかわらず、子どもが望んだとしても抱擁や膝の上に乗せるなどのスキンシップは禁止され、体調不良の確認のために必要な場合も、子どもの同意を得なければ身体に触れてはいけない、というように厳しい制限もあるようだ。
それに比べると、小学校1年生にあたる6歳の子どもが、普通に異性の目にさらされる現在の公衆浴場のルールは少しゆるいと言えるのかもしれない。
令和4年10月1日から、厚生労働省の指針として、温泉やスーパー銭湯などの公衆浴場の混浴制限年齢が「10歳以上」から「7歳以上」に引き下げられ、それに伴い、各自治体の条例も改正されてきた。それでも、前述のような議論がSNS上ではたびたび起きている。
業界団体やスーパー銭湯の見解は…
このことについて公益社団法人日本サウナ・スパ協会に話を聞いた。
――政府の指針に則し、6歳までの子どもが異性と混じり入浴して問題が起きたことはあるか。
「問題があったかは協会に情報は上がって来ていません。個々のお店の方が知っているのではないでしょうか」
――銭湯と違いスーパー銭湯は娯楽だから、6歳くらいの異性の子どもを入浴させるのは我慢すべきとの意見はどう感じるか。
「政府の指針で決まっていることなので…こちらからはなんとも言えないですね。とても難しい部分だと思います。中にはお母さんと一緒に入る方がお子さんとしても安心という場合もありますし…どうした方が良いというようなことは一概には言えませんね」
――政府の指針の混浴制限7歳以上は適切か、あるいは引き下げるべきか。
「6歳、7歳でも確かに発達の早い子もいると思いますが、中には一人で大人のいる男風呂に入っていくことを不安に思うお子さんもいると思いますので…」
また、都内某所にあるスーパー銭湯に上記と同じ質問をしたところ、
「会社規定により7歳以上または120cm以上のお子さんは、異性のお風呂への入浴をお断りしています。これまでに、それ以下のお子さんの異性のお風呂への入浴で問題になったことはありません。
スーパー銭湯は娯楽だから我慢すべきか、政府の指針の混浴制限年齢が正しいかどうかも、当店は会社規定に従っているのみです」
との回答だった。
6歳頃までの男児の混浴を不快に思う女性は、一定数いる。一方でやむを得ない事情がある母親もいる。
では、シングルファザーで女児を子に持つ親の場合だったらどうなるだろう。…これまでも議論されてきた大衆浴場でのルールやマナー、入浴制限。裸のコミュニケーション文化にどこまでルールを設けるべきだろうか。
取材・文/集英社オンラインニュース編集部