この笑顔でホールアウト 渋野日向子が“全英2勝目”に向け好発進(撮影:GettyImages)

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<AIG女子オープン 初日◇4日◇ミュアフィールド(スコットランド)◇6680ヤード・パー71>
「自分が自分じゃないみたいにパッティングが入った。緊張感ある一日でした」。最終18番をパーで終えグリーンをおりた時、渋野日向子の名前はリーダーボードの最上位にあった。2019年大会覇者が、8バーディ・2ボギーの「65」をマーク。6アンダーで、ホールアウト時点で単独首位に立つ活躍を見せた。
スタートホールの1番で7.5メートルのバーディパットを決め、一気に流れを引き寄せた。2番でも5メートルを沈めスコアを伸ばすと、さらに3番では2打目が20センチにつくスーパーショットに。今季のメジャー最終戦は、3連続バーディというド派手な幕開けとなった。
冒頭の言葉にもあるように、とにかくパターがジャストタッチでカップに吸い込まれる。決まらなくてもストレスなくパーパットが打てた一日だった。長年使用したエースから新たにPINGのマレット型パター『PLD DS 72』に替えたが、それもきっちりと仕事をした。「まだ自信がない部分もあるけど、1メートルの上りのパットが先週よりも強気に打てている」と、徐々に信頼を深めている。
後半16番パー3でフォローの風のなかティショットを1メートルにつけバーディを奪うなど、ショットはキレ、かつ風のジャッジも冴えわたる。ドライバーの飛距離も、硬い地面でしっかりとランが出て、同伴競技者2人を置いていく場面も目立った。「ライもあまりまっすぐな場所はなかったけど、そのなかで対応して怖がらず振り切れてた。全体的によく振れていたと思いますし、よー転がってくれたかなと思ってます」。思いっきりのいいスイングと、持ち前の笑顔がスコットランドが誇る名門コースで戻ってきた。
「一日でなんとか6個の猶予をいただけた(笑)。それを減らさないように明日もしっかり頑張りたい」。明日は午後組とあって、さらにシビアなジャッジを迫られる場面も増えそうだ。開幕前に「ム・ズ・イ(笑)」と印象を語っていたリンクスを攻略。3年前にイングランドで見せてくれたあの笑顔が、再び見られそうな予感がする一日になった。
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