火傷を負う前の少女(画像は『The Sun 2020年10月18日付「FREAK ACCIDENT Teen, 16, suffered third degree burns after lice shampoo caught fire and engulfed her in flames」(Credit: Jam Press)』のスクリーンショット)

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今から4年前、イギリスの12歳の少女がシラミ駆除のシャンプーを使用中に頭に引火し、身体の55%に火傷を負った。16歳になった少女が『The Sun』『Metro』などのインタビューに応じ、火傷やその後の自分の人生について語った。

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英ブラッドフォード在住のアリーマ・アリさん(Aleema Ali、16)は2016年12月、学校の寮でアタマジラミに感染したため自宅に戻って駆除することにした。

帰宅した夜のこと、アリーマさんは母親に市販のシラミ駆除シャンプー「Full Marks Solution」をたっぷりと頭に塗ってもらい、説明書の指示通りにしばらくそのままにすることにした。

「少し時間ができたから、母の手伝いでもしようかしら」―そう思ったアリーマさんは、ゴミ出しをしようとベタベタした頭のままでキッチンへと向かった。

しかしこれが、アリーマさんのその後の人生を左右することになってしまった。アリーマさんがゴミを取ろうとキッチンで調理をしていた母に近づいた瞬間、毛髪に火がつき、頭全体が炎で覆われた。こうしてアリーマさんは、上半身を火に包まれてショック状態に陥ってしまう。

すぐに救急車が呼ばれ、アリーマさんは事故から10分後には病院に到着した。しかし顔、頭、腕、胸、腹部、太腿、背中、両手など身体の55%を火傷する重症を負い、集中治療室で2か月間、薬による昏睡状態に置かれた。

アリーマさんは「あの頃私は12歳で、駆除剤の可燃性が高いことを知らなかったの。頭に火がついた時はただ驚いて『このまま死ぬんだ』と思ったわ」と当時を振り返り、事故後の人生について次のように語った。

「昏睡状態から目覚めてからは、痛みとの闘いでつらかった。回復はゆっくりで、これまで皮膚移植など100回以上の手術に耐えてきたけど、手術はまだまだ必要よ。」

「この火傷で私の人生は変わってしまったわ。今でも毎日、ネブライザー(呼吸器系の疾患のための薬剤の吸入)、乾燥した肌を守るための加湿器やクリーム、加圧服、それに薬は欠かせない。しかも火傷で手指の7本を失い、今は2本しか動かないの。」

「それでもこの4年間で私は変わったと思う。たくさんの人に支えられてきたからこそ今の私がいるの。今の自分は以前よりずっと強く、勇敢で、自信があるわ。外見だけでなく、自分の内面を好きになることができるようになった。だからある意味、火傷に感謝しているの。今はとても幸せよ。」

なんとも逞しいアリーマさんだが、現在は大学にも通っており成績は優秀で、非常にアクティブに活動しているようだ。25万人のフォロワーがいるTikTokにはメイクアップのチュートリアル動画を多数投稿している。そして事故に負けず、笑顔で堂々とカメラに向かうアリーマさんには「インスパイアされるよ」「内面の美しさが一番大切!」「とても16歳とは思えないよ。これからも頑張って」といった応援メッセージが多数届いている。

ちなみにアタマジラミ駆除中の事故は昨年にも起きており、トルコでは「アタマジラミに効く」と信じて灯油で洗髪した16歳の少女が、ストーブに触れて大火傷を負っていた。

画像は『The Sun 2020年10月18日付「FREAK ACCIDENT Teen, 16, suffered third degree burns after lice shampoo caught fire and engulfed her in flames」(Credit: Jam Press)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)