9枚のSIMを搭載できるモンスターWi-Fiルーターは実用度とコスパも凄い

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格安航空会社LCCの台頭などもあり、海外旅行も気軽に楽しめる時代になった。現地での通信やインターネット利用も、料金が高めの国際ローミングサービスではなく、料金を安く抑えられるレンタルルーターを借りて海外渡航する人も増えてきているようだ。

最近、海外渡航時で利用者が増えているレンタルルーターだが、サービス内容がまちまちなのが面倒なところ。1日あたりの容量制限があったり、使わない日でも課金されたり、そして急な渡航時にはレンタルが間に合わなかったり、といった問題もある。またヨーロッパなど数か国を回る周遊タイプは料金が1か国タイプよりも高めに設定されている。さらに帰国後、返却するのを忘れてしまうと延滞料金がかかる点にも注意が必要だ。
レンタルだと面倒だという人にお勧めなのが、モバイル好きにはたまらないフィンランドUROSの「Goodspeed」。海外渡航が多い人に便利な自分だけのルーターだ。サービス内容は1日約850円で使った日だけが課金される。対応先はヨーロッパ各国、アメリカ、アジアなどで、利用できる国が多いのも特徴である。


世界中で利用できるGoodspeedのルーター


Goodspeedは、なぜ多くの国で利用できてしまうのか?

それはルーター本体に秘密がある。GoodspeedのルーターにはSIMカードが実に10枚も入るのだ。Goodspeedのルーター本体の価格は239ユーロ(約3万4000円)。Goodspeed本体には「Home SIM」と呼ばれるコントロール用のSIMカードが1枚入っているのがこの製品の特徴であり、チェックポイントだ。このHome SIMの基本料金として、Goodspeedは毎月毎月9.9ユーロ(約1400円)の基本料金が必要となる(Proプラン加入時)。

さて残る9つのSIMスロットには渡航先各国のSIMカードを入れて使うのだが、GoodspeedはこのSIMカードも販売しているのである。
SIMカードは3枚(3か国)まで15ユーロ、5枚(5か国)まで25ユーロ。1枚あたり5ユーロで購入できる。
Goodspeedが販売するこれら各国で使えるSIMカードには基本料金はかからないので、渡航予定の国のSIMカードを全部買っておけば、各国で使えるというわけだ、もちろんあとからSIMカードだけ買い増しすることもできる。


各国のSIMカードは個別購入可能。これらSIMカードに基本料金は不要だ


あとはGoodspeedのルーターに購入したSIMカードを装着すればよい。通常のルーターのようにSIMカードが1枚ではなく、最大9枚まで入るので渡航予定先のSIMカードをあらかじめ全部いれておけば、ヨーロッパを周遊中でもいちいちSIMカードを入れ替える必要はない。ちなみに、料金は1日5ユーロ(約850円)で1GBまで利用可能。1GBもあればソーシャルサービスの利用はもちろん、仕事用途としても必要十分だろう。

まとめると
・ルーター本体を239ユーロで購入
・渡航予定先のSIMカードを5ユーロ/枚で購入
・基本料金は9.9ユーロ/月
・渡航先で5.9ユーロ/1GB/日
となる。

頻繁に海外へ行く人はもちろんだが、仲間と海外に行く機会が多ければ共同購入して管理するといった方法もコスト削減に役立ちそうだ。


渡航先のSIMカードを最大8枚まで装着できる


ちなみに自分で現地のプリペイドSIMカードを買った場合はそれを装着することも可能だ。その場合はGoodspeedのサービスとしては課金されず、プリペイドSIMの料金を自分で払えばよい。

と、実用性とコストパフォーマンスの良さが売りのGoodspeedだが、もう一つ、SIMカードが9種類も使えるというレアな製品というだけでも、モバイル好きに魅了的なアイテムということも見逃せない点だろう。

海外に出かけることの多い人や、一度の渡航で多数の国を訪問する人はもちろんだが、面白いモバイルアイテムが好きな人にもオススメだ。

GoodSpeed


山根康宏