長年にわたり、ロシアから武器を輸入してきた中国が、ここに来て輸入武器をもとに“模倣品”を製造、販売し始めている。台湾中央通信社が伝えた。

 11月に広東省珠海市で開かれた中国国際航空航天博覧会で、ロシアは小型飛行機のモデルを展示しただけ。一方、中国はロシアの技術を基に製造したとみられる大規模な武器を展示し、存在感を見せつけた。

 中国政府は1996年に25億ドルを投じて、ロシアの戦闘機「Su27型」の組み立て許可を取得。当時の契約書には、レーダーやエンジンなどの部品を輸出してはならないとの規定が明記されていたが、中国は100機余りを製造した後、04年に契約を破棄。それから3年後、同機の“模倣品”「J−11B」をテレビで披露した。

 中国国有航空機メーカーの中国航空工業集団の張新国副総経理は、「ただのコピーではない。見た目は似ているが、中身は全く違う」と模倣品説を否定。しかし、ロシアの中国軍事専門家は、「こうなることは最初から分かっていた。しかしリスクがあると分かっていても、生き残るためにはそうするしかなかった」と語る。

 中国に武器を輸出すれば模倣されるリスクがある。しかし輸出を止めれば、巨大な市場を失うことになる。ロシアは今「究極の選択」を迫られている。(編集担当:藤沢氷柱)



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