「ビデオ副審」で判定が二度も覆る…フランス戦で何が起きたか映像で見る

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各地で国際親善試合が行われた28日。

スタッド・ドゥ・フランスで開催されたフランス対スペイン戦は、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)制度の試験対象試合となった。

VARとは、ピッチ上の審判団に加え、撮影された映像を監視するための副審を追加する制度のこと。

試合を決めてしまうようなプレーに関して、主審がビデオ・アシスタント・レフェリーに助言を求めることができ、またビデオ・アシスタント・レフェリーにも主審に対してアドバイスする権限が与えられている。

そんなこの日のゲームでは、主審がVARと交信しジャッジを吟味した場面が二度もあった。

まずは0-0で迎えた47分。

クリストフ・ジャレのクロスにレイヴァン・クルザワが頭で合わせ、最後はアントワーヌ・グリーズマンが押し込み先制した場面だ。

このシーンで副審はフラッグを上げていなかったものの、主審のフェリックス・ツヴァイヤーはVARと無線で交信。会場内では得点者であるグリーズマンの名前がコールされていたが、ボールがラインを割ってからおよそ1分後、オフサイドであることが判明し、フランスのゴールは認められなかった(ジャレのパスを受け取ったクルザワがオフサイド)。

続いてはスペインが0-1とリードし迎えた77分の場面。

ジョルディ・アルバのクロスに初招集となったジェラール・デウロフェウが上手く合わせ、GKウーゴ・ロリスからゴールを奪う。

この場面では副審がフラッグを上げており、オフサイドがあったことを知らせていた。

しかし主審のフェリックス・ツヴァイヤーはここでもVARに意見を求め、交信の結果オフサイドはなかったという結論に。最終的にゴールが認められたのは、ボールがラインを割ってから40秒後のことだった。

映像で見る限り、VARが下したジャッジはいずれも正しかったように見える。最終的な判定が下るまで時間こそ多少は要するものの、VARという制度はやはり正確性と公平性という点において有効であると言えそうだ。