Jリーグが、2014年からの5年間、「Jリーグ マーケティングパートナー」として、電通との契約を締結したと発表した。Jリーグ開幕以来付き合ってきた博報堂と袂を分かったわけだ。

 もともと電通には、サッカーが今のように陽の目が当たっていなかった時代から、キリンカップを作り、高校サッカー選手権を盛り上げてきたという経緯がある。しかし当時の川淵三郎チェアマンは、Jリーグ開幕に際し、電通のライバル的存在である博報堂と手を組んだ。そのバランスを取るためだったのだろうか、日本サッカー協会は電通とパートナーとしてやってきた。

 そういう意味では、電通にとっては国内サッカーの場に「帰ってきた」ということになるだろう。当時に比べて今はサッカー人気が高まっているけど、一方では非常に厳しい時代でもある。20年前とはJリーグも電通も変わっている。その中でどう国内サッカーを盛り上げていくのか、という点に注目したいね。

 その一環と言っても過言ではないのが、2015年からの2ステージ制導入だ。僕はこれまで何度も述べてきているように、システム自体にどうこう言うつもりはない。大事なのはこの2ステージ制が、チームを救うのかどうか、国内サッカーの発展に響くかどうかだ。

 JFAとJリーグで代理店が一本化されたことで、これまでとは違った動きも出てくるかもしれない。バブルのようにお金を生んでいる日本代表の収益をJリーグに還元する仕組みの可能性など、考えられることはたくさんある。ただ、いくら代理店が一本化されても、おおもとのJFAとJリーグが一枚岩でないことは問題だね。同じビルに住んでいるのに、会議も理事会も別々なのだから、おかしなものだ。
 
 例えば早々に参加辞退の意向が明かされた2015年のコパ・アメリカにしてもそう。代表チームはJFA管轄で、カレンダーはJリーグが握っている。個人的には、こうした大会は強化の面でもビジネスの面でも大きいと思っているのだけど、なかなかうまくいかないね。こうした状況をどう改善していくか。電通にそこまでの力があるのかどうか。期待も込めつつ注視していきたい。