【全英女子OP】桑木志帆、23歳“キラキラ”メジャー初V!岡山の先輩・渋野に追いついた
◇米女子ゴルフツアー AIG全英女子オープン最終日(2026年8月2日 英国 ロイヤルリザム・アンド・セントアンズGC=6601ヤード、パー71)
日本ツアーからスポット参戦した桑木志帆(23=大和ハウス工業)が日本女子7人目のメジャー初優勝を飾った。首位と3打差の2位から出て70で回り、通算5アンダーで首位に並んだエスター・ヘンゼライト(27=ドイツ)をプレーオフで下した。米ツアー初勝利をメジャーの舞台で飾り、賞金150万ドル(約2億3700万円)を獲得。メジャー昇格後のこの大会を制した日本選手は19年の渋野日向子、昨年の山下美夢有に続き3人目となった。
最後まで笑顔で戦い抜いた。桑木は、緊張で震える手でパターを握りウイニングパットを沈めると、表情を緩めた。「信じられない。喜びでいっぱい。この舞台に立てること自体が光栄。一ホール一ホール全力で向き合い最後まで楽しもうと思った」。同世代の岩井姉妹ら日本選手に祝福され、シャンパンを浴びても涙はなかった。
3打差を追いかけ「全部バーディーを取る気持ちでいった」。2番でバーディーを先行させ、4番、5番の連続ボギーで後退したものの2度の好機を生かし単独首位でホールアウトした。後続のヘンゼライトに追いつかれても「プレーオフになると心の準備をしていた」と動揺はなかった。
最大の試練が訪れたのはその直後だ。プレーオフ1ホール目のティーショットが右の深いラフに入った。絶体絶命の危機だった。それでも小田亨キャディーの「3打目を寄せたら相手にプレッシャーをかけられる。フェアウエーに出そう」の助言で冷静さを取り返し、刻んだ後1メートルにつけるスーパーショットでパーを拾った。国内ではプレーオフ2戦2敗だったが、2ホール目でパリ五輪銀メダリストに引導を渡した。
岡山市出身。同郷の渋野は「小学生の頃から可愛がってもらった。お姉ちゃんみたいな存在」。19年大会でメジャー初制覇を果たした憧れの存在を追いかけてプロになり米ツアー参戦を志した。
プロ4年目の24年に3勝しながら25年は勝利なし。「アメリカなんて程遠い」と自信を失い、変化を選んだ。岩本砂織コーチに師事。「世界が変わるような練習を地道に続けた」。生来の感覚派がデータを重視するようになり、マネジメントも学んだ。オフに肉体改造に取り組み、脂質などをアプリで計算し体重を10キロ以上絞った。
6月の全米女子オープンで14位に入り難コースで戦える手応えをつかむとメジャー4試合で予選通過。7年前の渋野と同じように全英で頂点に立った。
米ツアーの出場権を手にし、来季から主戦場を移すことを宣言した。今季は現在メルセデスランク1位を独走する日本ツアーに専念し、初の年間女王を目指す。「この優勝がたまたまと思われないよう、まだまだ強くなりたい」。意気盛んな23歳はNEC軽井沢72(14日開幕、長野)で日本ツアーに凱旋する。
【桑木志帆アラカルト】
☆生まれ&サイズ 2003年(平15)1月29日生まれ、岡山市出身の23歳。1メートル63。血液型A。岡山理大付高―倉敷芸術科学大在学中。
☆ゴルフ歴 4歳の時に父・正利さんの影響でゴルフを始める。小学1年、2年時に岡山県ジュニア連覇。中学3年時と高校1年時に中国女子アマ連覇。
☆プロ転向 21年6月のプロテストに一発合格。同年12月の新人戦加賀電子カップで優勝。
☆日本ツアー 24年資生堂レディースでツアー初優勝。同年11月のツアー選手権リコー杯で国内メジャー初制覇。今季はSkyRKBレディースと宮里藍サントリー・レディースを制しツアー通算5勝。
☆記録 24年に年間最多記録を更新する13イーグルをマーク。今年5月のブリヂストン・レディースでは11年ぶり12人目(13例目)となるアルバトロスを達成した。
☆好きな色 ピンク、黄色。

