パナソニックは7月30日、実家のあかりに関する意識調査の結果を発表した。調査は2026年7月9日〜7月13日、親と離れて暮らす20〜59歳の男女、および子どもと離れて暮らす60〜79歳の男女計800名を対象にインターネットで行われた。

○子世代の8割強が、離れて暮らす親の「老いのサイン」を実感

子世代(20~59歳)に対して、親の身体的な変化や衰え(老いのサイン)を感じることはあるかを聞いたところ、「とても感じる(45.3%)」「やや感じる(42.0%)」を合わせて8割強(87.3%)の子世代が、親の老いのサインを実感していることが分かった。

親の身体的な変化や衰え(老いのサイン)を感じることはありますか?

さらに、老いのサインを感じると回答した人を対象に、具体的にどのような変化を感じたかを聞いたところ、「耳が遠くなった(テレビの音量が大きい、聞き返す事が増えたなど)(49.0%)」「歩きづらそうにしている(44.7%)」といった身体的な変化が多く集まった。次いで「視力の衰え(小さい文字が見えにくそう、細かい手元作業がしにくそう)(37.5%)」が挙がり、視覚の衰えを感じている人も多いことがうかがえる。

親の身体的な変化や衰え(老いのサイン)を感じることがある方にお伺いします。具体的にどのような変化を感じましたか?

○「実家の設備をアップデートして親のくらしの質を上げたい」5割超

子世代の半数以上(52.3%)が「実家の設備をアップデートして親のくらしの質(QOL)を上げたい」と思う一方で、アップデートを行いたいと思ったことがある子世代のうち、実際に対策を「行っている」人は約4割(40.2%)にとどまり、残りの5割強(59.8%)の人が必要性を感じてはいるものの実行に移せていないことが分かった。

実家の家電や設備をアップデートして、親の暮らしの質を上げるような対策を行いたいと思ったことがありますか?

実家の家電や設備をアップデートして、親の暮らしの質を上げるような対策を行っていますか?

さらに、対策を実行できていない子世代を対象にその理由を聞いたところ、「何から手をつけていいかわからないから(43.2%)」が最も多く、次いで「費用がかかるから(41.6%)」、「親が『今のままでいい』『もったいない』と変化を嫌がる・遠慮するから(29.6%)」が続く結果となった。親を想う気持ちがありながらも、具体的な着手方法がわからないという悩みに加え、親自身の遠慮や変化への抵抗感といった心理的なハードルが障壁となり、親子の間にすれ違いが生じている実態が浮き彫りとなった。

実家の家電や設備をアップデートを実行できていない理由は何ですか?

○親世代が日常で感じる不便・ストレス「視力の衰え」が最多

親世代(60〜79歳)に対して日常の生活で不便やストレスを感じていることを聞いたところ、「視力の衰え(小さい文字が見えにくいなど)」が53.5%で最多となった。さらに、「高い所の掃除や電球交換が怖い・大変」を回答した人に、実際に電球交換などの高所作業が必要になった際の対処法を聞いたところ、71.7%が「怖い・大変だと思いつつも、無理をして自分で作業している」と回答。視力が衰える中、見えやすさを維持するために必須となるあかりのメンテナンスにおいて、多くの親世代が危険な高所作業を無理して行っている実態が浮き彫りとなった。

あなたが日常の生活で、不便やストレスを感じていることは何ですか?

電球の交換など高い所で作業が必要になった際、現在どのように対処することが多いですか?

○親世代が抱える不便やストレスに対する本音

親世代に日常の生活で不便やストレスを感じていることに対して本音を聞いたところ、「加齢だから仕方ないと諦めている」を挙げた人が最も多く55.6%にのぼった。次いで多かった「このくらいならまだ生活できると我慢している」(46.8%)という回答に対し、「家電や設備をアップデートして解決したい」と考える人はわずか7.7%にとどまった。多くの親世代が不便さを、加齢を理由として諦めており、家電の力で生活を改善するという視点は軽視されてしまっていることがうかがえる。

あなたが日常の生活で、不便やストレスに感じていることに対して、現在あなたの本音に近いものはどれですか?

○子どもから家電の新調を提案された際の受け止め方

親世代に対して、離れて暮らす子どもから「生活が楽になるように、実家の家電や設備を新しくしよう」と提案されたらどう感じるかを聞いたところ、「嬉しいが『今のままでいい』『もったいない』と遠慮してしまう」と回答した人が57.5%と最も多い結果となった。

一方で、「嬉しいので素直にお願いしたい」と前向きに受け入れる親世代は28.0%と3割未満にとどまった。また、「新しい機能や操作を使いこなせるか(覚えられるか)不安でためらってしまう(8.5%)」といった回答もみられ、子どもの気遣いを嬉しく思いつつも、現状維持を望む気持ちや遠慮、新しい機器に対する不安が先行してしまう親世代特有の心理がうかがえる。

離れて暮らすお子様から「生活が楽になるように、実家の家電や設備を新しくしよう」と提案されたら、どう感じますか?

○親のQOL向上のためにアップデートしたこと

実家の家電や設備を「実際にアップデートした」子世代に内容を聞くと、「見えづらさをサポートする照明への買い替え(33.3%)」が最多となった。次いで「体調管理をサポートするため、エアコンの買い替えや導入(29.8%)」、「高所作業を減らす長寿命LEDへの買い替え(28.6%)」も挙げられ、親の「見えやすさ」や「安全性」に加え、「体調管理」といった健康面を支える対策を実施する傾向がうかがえる。

親のQOL向上や安全・安心のために、実家で具体的にどのような家電や設備のアップデートを行いましたか?

○2027年末の「蛍光灯製造終了」の認知度

2027年末に迫る「蛍光灯製造終了」の認知度について聞いたところ、「知っている」「なんとなく知っている」を合わせると、親世代では84.0%、子世代では62.8%と、ともに半数を超える結果となった。

一方で、実家の照明器具本体を最後にいつ交換したかについては、子世代の63.0%が「わからない・覚えていない」と回答し、実家のあかりの状況を把握できていないことがうかがえる。また、親世代の21.0が10年以上前に照明器具を交換したと回答し、適正交換時期の目安である10年を超え、いわゆる「隠れ老朽化」の状態で使用し続けている実態が明らかになった。

親世代の28.0%がいつ交換したかを把握していないことから、子世代が帰省時などに率先して実家の照明環境を点検し、安全で快適な最新設備へのアップデートをサポートしていくことが重要と言えそうだ。

2027年末に蛍光灯の製造・輸出入が終了することをご存知ですか?

実家の照明器具本体を最後に交換したのはいつ頃かご存知ですか?

○照明のプロが教える、「蛍光灯」と「LED」のキホン

パナソニック エレクトリックワークスの鈴木勝氏が、「蛍光灯」と「LED」について解説している。

家庭で多く使われている直管形や丸形の蛍光灯に関して、パナソニックでは2027年9月末まで生産を予定している。しかし、期限ギリギリになると電気工事の依頼が集中し、設置手配が難しくなることも予想されるため、今のうちから計画的なLEDへの移行を検討しておくと安心、とのこと。

同社は、LEDへの移行の際、ランプのみではなく器具ごとの交換を推奨している。蛍光灯の照明器具には安定器という電源部品が入っており、安定器はランプだけを交換しても使われ続けるため、経年劣化していく。照明工業会が示す適正交換時期は10年、耐用年限は最大15年だという。

○蛍光灯とLEDの見分け方は?

照明のカバーをあけ、「チューブ状」のランプなら蛍光灯、「ツブ状」の光源が並んでいればLEDが一般的。品番が「F」から始まるものは蛍光灯の可能性が高い。

左:カバーをあけた蛍光灯器具の例/右:カバーをあけたLED器具の例

「F」から始まる品番は蛍光灯が多い

○自身で交換できる場合と工事が必要な場合、それぞれの見分け方

天井に「引掛シーリング」などの配線器具があれば自身で交換可能。配線器具がない直付け照明やダウンライトなどは電気工事が必要となる。これらの作業には「電気工事士」の資格が必須となる。

天井にこののような配線器具があれば自分で交換可能

○以前、蛍光灯からLEDに交換していれば、そのままでいい?

LEDであっても適正交換時期は約10年。10年以上使用している場合は、内部の劣化が進行している可能性があるため点検・交換が推奨される。