【番組終了ラッシュ】『有吉の壁』終了で露呈... 制作費削減で企画系バラエティが減少している
″省エネ化″が進む地上波バラエティ
日本テレビ系の人気バラエティ『有吉の壁』が今年の秋をもってレギュラー放送を終了する、と報じられた。
「’15年から不定期で放送され、’20年にレギュラー化。″次世代を担う若手お笑い芸人たちが、有吉弘行(52)が用意した『お笑いの壁』に挑戦。壁を乗り越えて芸人として成長する″というコンセプト通り、この番組を経て『チョコレートプラネット』や『シソンヌ』などがブレイクしました。大型ロケを敢行するスタイルもコラボする自治体や企業にとって″いい宣伝になる″と好評でした」(制作会社ディレクター)
日テレのバラエティでは『女芸人No.1決定戦 THE W』の終了も報じられ、同番組で審査員を務めた粗品(33)も「救えなかった」と認めている。
「男女混合の大会に比べるとレベルが高いとは言えず、ジェンダーレスの考えが定着したいま、女性だけの大会は″逆に時代錯誤ではないか″という声もあがっていました。賞レースの乱立により、『M−1グランプリ』以外は年々価値が下がっている。他の賞レースもいつ終わってもおかしくない」(キー局プロデューサー)
かつて隆盛を極めたネタ番組や『有吉の壁』のような企画系バラエティは減少傾向にある。
「制作費の削減により、カネも時間もかかる凝った企画は通りづらくなった。大枚をはたいたところで、視聴率も配信の再生回数もたいして伸びないですしね。『かまいたち』『見取り図』『ニューヨーク』ら、いまをときめく芸人を集めた大型バラエティ『ジョンソン』(TBS系)がすぐ打ち切りになったのがいい例です。
であれば、中高年の視聴者にウケが良いクイズ番組や街ブラ番組、ネットニュースになりやすく切り抜き動画でも拡散されやすい暴露系のトーク番組を作ったほうがコスパはいい」(放送作家)
かくして、バラエティ好きの視聴者は芸人のYouTubeチャンネルや動画配信サービスに移った。
「時事ネタをイジるスピードは『さらば青春の光』などの芸人YouTubeに地上波はかなわない。DMM TVの『大脱出』やAmazonプライム・ビデオ『トモダチ100人よべるかな?』のような攻めた内容かつ豪華なキャスティングのバラエティも地上波では難しいですから」(前出・制作会社ディレクター)
″省エネ化″が進む地上波バラエティが見つけた鉱脈が「ドライブ」と「料理」だ。
「車内のやりとりでタレントたちの素や本音トークを引き出しやすいのがドライブ企画の良さ。話題の飲食店や観光地にも寄るので、街ブラ番組のテイストも取り入れられる。一方、料理企画は主婦層を掴めるし、キッチンスタジオ内で完結するから制作費も削減できる。料理しながらのトークで、思わず本音が聞けることがあるのもおいしい」(前出・放送作家)
企画系バラエティの減少で「若手には厳しい時代が到来する」と、この放送作家は見ている。
「『ウエストランド』の井口浩之(43)のように強いエピソードを持っていて、なおかつ毒を吐ける熟練の芸人でないとキャスティングされづらい。同じ顔ぶれのバラエティが増えるでしょう」
楽しくなければテレビじゃなかった時代は、はるか遠くになった。
『FRIDAY』2026年7月17・24日合併号より
