滝川クリステル

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【全2回(前編/後編)の前編】

 小泉進次郎防衛相(45)夫妻に、ある騒動が持ち上がっている。妻の滝川クリステル氏(48)が「5億円新居」に「盗聴器」が仕掛けられていると疑って、警察が動く異例の事態に発展。警察内部からはその“特例措置”に疑問を呈する声も上がっているという。

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 渋谷区の松濤や大田区の田園調布と並び、都内屈指の高級住宅地として知られる世田谷区成城。そこに小泉防衛相夫妻の新居が完成したのは今年1月末のことだった。周囲を威圧するような、要塞と見紛う3階建ての鉄筋コンクリート造り。敷地面積352平方メートル、建築面積140平方メートル、延べ面積424平方メートルで、5億円は下らないとみられる超高級物件だ。

滝川クリステル

 その新居を巡って今、警察関係者の間でひそかに話題になっていることがある。

「滝川さんが“自宅に盗聴器が仕掛けられているかもしれない”と言い出し、大騒動になったそうです」

 と、声を潜めて言うのは警察関係者だ。

「小泉氏は現在、警備対象である防衛大臣なので、自宅前にはポリスボックスが設置されています。今年3月中旬、滝川さんがポリスボックスに詰めている成城署の警察官に対して“新築工事の際にいろいろな業者が出入りしたので、自宅に盗聴器が仕掛けられているかもしれない。調べてほしい”と、訴えたというのです」(同)

「小泉大臣宅で盗聴器の探査を」

 滝川氏の“訴え”を受け、成城署は迅速な対応を取ったという。

「ポリスボックス詰めの成城署員を通じて成城署警備課がいったん相談を預かることになったのですが、すぐに相談内容は警視庁公安部にも共有されました。最終的には『東京都警察情報通信部』、われわれが『都通』と呼ぶ部署の職員が小泉大臣宅で盗聴器の探査を行ったといいます」(前出の警察関係者)

 東京都警察情報通信部は都に設置された警察庁の地方機関だ。警察の情報通信ネットワークの構築や、犯罪捜査における技術支援などの業務を担う。つまり滝川氏の“訴え”が、情報通信に関する警察庁の専門組織を動かしたことになる。

 警視庁警備部勤務の経験を持つ、元警視庁警視で作家の濱嘉之氏が言う。

「閣僚級の政治家に関する事案は、管轄の警察署長が把握するのは当然です。国会担当の警視庁総務部企画課にも情報は上がり、仮に盗聴器を探査したならば、警察庁長官が最終的に決裁したはずです」

「警察内部からも“やり過ぎだ”との声が」

 もっとも、大ごとになった本件の結末は、拍子抜けするようなものだった。

 前出の警察関係者が苦笑交じりに明かす。

「結局、盗聴器は見つからなかったと聞いています」

 心配は杞憂だったわけだ。この関係者が続ける。

「政治家の妻の依頼を受けて、警察が盗聴器の探査に当たったなんて話はこれまで一度も耳にしたことがありません。われわれは民間の盗聴器発見サービス業者ではありませんからね。滝川さんは現職の大臣の妻なので、要人保護の観点から超特例措置で『都通』が動いたのでしょう。逆に、一般の民間人から同じ依頼を受けても、警察が動くことはまずないと断言できる。警察内部からも“やり過ぎだ”との声が上がっています」

 先の濱氏によると、

「通常、警察が特定の個人のために盗聴器探しをすることはないですね。警察が一度でも個人のために動いてしまうと、民間人全員の同種の依頼に対応しなければならなくなり、キリがなくなってしまいますから」

 さらには、盗聴器などの調査専門会社「株式会社ティー・アール・エス」代表の酒井賢一氏もこう言う。

「警察は民事不介入が原則なので、事件になる前は動いてくれません。実際、警察が相談者に当社を紹介することがあるくらいです」

 調査費用については、

「部屋の広さによります。ワンルームなら3万5000円、4LDKの一軒家だと7万5000円程度です。広さに応じて、値段はさらに上がります」(同)

「大臣の妻という立場を利用して私的な目的で警察を動かしたなら……」

 よもや節約目的だったわけではなかろう。だが、結果的に大臣夫人は“特別優遇措置”により、民間人なら支払わなければならない決して安くない費用を負担せずに済んだことになる。

 小泉氏の叔父である小泉正也氏に聞くと、

「(警察が盗聴器の探査に当たるのは)当たり前だよ。現職の大臣で警備がついているんだから」

 と擁護する。防衛大臣の自宅から機密情報が漏えいする恐れもあるため、安全保障上の観点から必要な措置だとの見方もあろう。だが、元警視庁公安部所属でセキュリティコンサルタントの勝丸円覚氏が指摘する。

「問題は、実際に盗聴されている蓋然性がどれほど高かったのか、という点です。奥さんが単に“盗聴器が仕掛けられているのではないかと不安だ”と訴えた程度で、警察が“不安払拭のために調べましょう”と動いたのであれば、当然、納税者から批判を受ける可能性があります」

 勝丸氏は、不安解消が目的ならば本来は民間の調査会社に依頼すべきだとした上で、こう続ける。

「大臣の妻という立場を利用して私的な目的で警察を動かしたなら、“警察は何をしているのか”との批判は免れないでしょう」

 後編では、小泉氏が住まいに関して抱える「もう一つの問題」について詳しく報じる。

「週刊新潮」2026年7月2日号 掲載