熊本城「平御櫓」の復元落成式(熊本市)【昭和35年・1960年】~RKKニュースミュージアム~ 熊本
現在の熊本城天守閣が復元されたのは1960年(昭和35年)。その前後の期間には、天守閣以外にも城内の多くの建物が復元されました。「平御櫓(ひらおんやぐら)」もそのひとつです。
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平御櫓は「長塀」の東の端、熊本市役所の目の前にあり、熊本市民が天守閣以上に一番よく目にしている建物といえるかも知れません。天守閣に先立つ1960年の7月に復元が完了し、落成式が行われました。当時のニュースはこう伝えています。
「熊本城復元工事の一環として建築されていた平御櫓がこの程完成、1日午前10時からその完工式が行われました。寄贈者の松崎吉次郎さん夫妻をはじめ、坂口市長ら50人が出席、玉串を捧げて落成を祝いました。
この平御櫓は、総工費197万円、松崎さんの全額寄付で今年の2月に着工したもの。百間長塀の一角にそそり立つこの櫓は、銃眼と石落しを備えた清正公築城当時そのままに、白と黒に塗り分けられた外観は熊本城の緑の森に映えて熊本市の都市美を一層引き立てています」
ニュースで工費を全額寄付したと伝えられている松崎吉次郎さんは、証券会社のオーナーでした。熊本城天守閣の再建にあたり、熊本市は2億円の工費のうち5000万円を市民の寄付に頼る計画でしたが、松崎さんはなんと市民寄付枠5000万円を全額一人で寄付しました。他にも、「馬具櫓」の復元工費658万円も、松崎さんが亡くなった後に家族から寄付されたものです。松崎さんは若い頃から周りの人によく「自分が熊本城を建ててやる」と口にしていて、後に「資金があれば2億円の工費全額を自分が出したかった」と語ったそうです。
